遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

こつこつと続ける有酸素運動でハイになれます/ランナーズ・ハイ

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都内で医師をなさっている方のTwitterを読んで驚きました。

医ー者んてん@COVID-19の日々@H3fxBmh4nIIxjUA
軽症でも後遺症はでます

頭が重くなる"ブレインフォグ"
1番びっくりしたのはいたって健康な30代の患者が入退院の書類を全く書けなくなったこと
名前の欄に何を書けばいいかわからない、住所に違う県を書く、生年月日は何の日付をかけばいいの?
これには病棟の看護師もみな驚きを隠せませんでした

恥ずかしながら、いままでコロナの後遺症「ブレインフォグ」という症状を知りませんでした。
後遺症の治療は少しずつですが進歩をしているようですが、感染しないに越したことはないので引き続き気をつけたいと思います。

話は変わりますが、毎日ウォーキングを続けていると感じることがあるのですが、散歩をした後は脳が活性化するように思います。エネルギーは消費されているので疲れますが、心が活き活きしている感じは脳に良い物質が行きわたっているのだと思います。

釣りでも同じような現象があります。一日中釣りをすると疲れが出てくるのですが、頭は冴えてくるような気がします。釣り帰りの車の運転もスイスイできます。
そういう現象を体験するたびに、適度な運動はするべきだなと感じます。

30代は体力維持のために数々の市民マラソン(主に10㎞部門)に出場していました。レースに出ないとモチベーションを保って練習ができない性格でしたから、シーズン中は近隣のレースによく出場していました。そして、30代後半はフルマラソンに挑戦して2度チャレンジして2度とも完走しました。

そのフルマラソンは毎年3月に開催されている「ABC笹山マラソン」で、完走を目指して12月から2月くらいまでは集中してそのための練習を重ねていました。

それはハードな練習ではなく、1日10㎞を1時間かけて走り月間で200kmほど走り込んでいました。それ以上の練習は決してしませんでしたが、それでもフルマラソンは完走できたのでした。完走タイムは2度ともようやく4時間を切るくらいでしたが、途中で歩くとこのタイムは出せないくらいの記録でした。

40代でのマラソン完走を目指して、95年の3月のマラソンに挑戦しようと練習を重ねていた41歳の私でしたが、同年1月の阪神大震災で開催中止になってしまい、それを機にフルマラソンの挑戦はやめてしまいました。

ところで、その2回めに走ったフルマラソンの本番レースで、私は「ランナーズ・ハイ」を経験しました。

レーススタートから2時間以上たった頃、急に体中に潤滑油が注入されたように身軽になって、スピードアップしても苦しさを感じなくなりました。苦しさも痛みも感じなくなり、コスチュームを身にまとったスパイーダーマンに変身したようになりました。

短距離ダッシュ並みのスピード感で走り続けられたので、その間の10㎞のタイムラップは(当時38歳くらいでしたが)、まちがいなく私の人生で最も速く走った10㎞だったと確信できます。

しかし、その現象は長続きはせず、「ランナーズ・ハイ」現象は終わってしまい、35㎞以降の私は腕振りもままならないほど疲れ切ってしまい、息も絶え絶えでゴールしたのでした。

コツコツと練習した結果習得した脳内分泌物のおかげで、30分くらいの長さでしたが「何も怖くない」万能人間になった私でした。先に書いたように1時間以上練習はしなかったので、練習中に「ランナーズ・ハイ」は起こらず、4時間近く走り続けたマラソンレース本番で体得できた経験なのでした。

その経験以降思うのですが、駅伝やマラソンに出場するシリアスランナーたちは、身体のすべてを使って、つまり足や腕や心臓だけでなく脳の分泌物を使って速く走っているのだと分かるようになりました。

「脳の分泌物」がなければ、あんなに長い時間を速く走れないはずです。彼らは「ランナーズ・ハイ」が2時間くらい続く人間なのです。
シリアスランナーは、マラソンをスタートした時点から早期に「ランナーズ・ハイ」状態になっていて、持ち前の筋力や持久力と脳内分泌物であんなに速く走れてしまうのです。私は30分くらいで脳内分泌物は切れましたが、彼らはそれが長続きするのです。

彼らは、スタート前のアップを入念にしていますが、あのアップで脳内の分泌を促進していると考えられます。なので、スタートから一定程度の速さで走れるわけです。

ランナーズ・ハイ」ウィキペディアより】ラソンやジョギングを行うと通常、次第に苦しさが増してくるが、それを我慢し走り続けるとある時点から逆に快感・恍惚感が生じることがある。この状態をランナーズハイと呼ぶ。多くの検証実験から、この状態においては脳内にα波とモルヒネ同様の効果があるβ-エンドルフィンという快感ホルモンに満たされていることが判明した。この内、βエンドルフィンの増大が麻薬作用と同様の効果を人体にもたらすことで起こるとされる。運動中にβ-エンドルフィンがどう働くかのメカニズムは解明されていない

ということで、コロナ禍の中マラソン大会の開催は流動的ですが、レースを目指さなくとも毎日かんたんな有酸素運動を続けるだけでも「ハイ」な気分になれることをお約束しますので、ぜひ続けてみてください。

 

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