遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ワーキングプア/努力すれば抜け出せますか

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10日の日曜日のNHKスペシャ

ワーキングプアⅡ 努力すれば抜け出せますか」

を見て、心が痛いというか胃にこたえるというか、やるせなくて、

お気楽なブログを書いていていいのかと反省してしまった。


NHKのHPには

今、日本では、「ワーキングプア」と呼ばれる“働く貧困層”が急激に拡大している。

ワーキングプアとは、働いているのに生活保護水準以下の暮らししかできない人たちだ。

生活保護水準以下で暮らす家庭は、日本の全世帯のおよそ10分の1。

400万世帯とも、それ以上とも言われている。

とある。



番組では、そういう何組かの“働く貧困層”家庭を紹介していた。



京都の80歳と75歳の夫婦は、70万円の貯金があるという理由から、

生活保護を受けられず、毎日、空き缶を集めて回る。

1個2円の空き缶から、せいぜい月8万円の収入。

年金は、支給期間には何年か不足しているようである。



北海道の女性は、高校時代はトップの成績だったようだが、

親の病気が原因で資格を取るための専門学校を卒業できず、

地元で賄いのパートで生活している。

調理師(栄養士だったか)の資格を取ったが、地元に働き口はなく、

病気の父親の面倒をみながら、いつか札幌に出て働きたいと思っている。



母子家庭のお母さん。子どもは小学生がふたり。

昼間のパートだけでは生活できず、深夜2時までのパートもこなす。

あれじゃ一日の睡眠時間は4時間くらいだろうと思うが、

お昼の休憩時間は30分の熟睡が欠かせないようであった。



岐阜の繊維関係の自営夫婦。

洋服の皺取りなど、アイロンがけをして最後の仕上げをする仕事をしているが、

中国からの出稼ぎ労働者の工賃と同じところまで下げないと仕事が回って来ず、

洋服一着の仕上げ工賃は50円にまで落ち込んだ。

奥さん(画像左)は子どもを大学に行かせる為、

家業のほかに賄いのパートのため一日2箇所に出かけていく。


4組の家族は今を生きるだけで精一杯で、未来は見えてこない。

いまや、ワーキングプアの家庭は全所帯の20%とも言われている。


それでもこの国に一揆は起きない、

美しい国」である。


憲法25条が保障する「人間らしく生きる最低限の権利」。
それすら脅かされるワーキングプアの深刻な実態。
番組では、都会や地方で生まれているワーキングプアの厳しい現実を見つめ、
私たちがこれから目指す社会のあり方を模索する。

再放送予定 12月19日(火)深夜【水曜午前】0時~1時14分 総合