遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

悲惨な日本の子どもの貧困率

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上野のパンダのシャンシャンが可愛いことについて異論はない。大きくすくすく育ってほしいものだ。

一方、日本の人間の子どもたちだってすくすく育ってもらいたいものだ。パンダ以上に重大なことだ。

来日したユニセフの事務局長から、《日本の子どもの貧困率が先進国でも高い水準にあることに懸念を示し、格差の解消に向けて教育などの機会の平等を確保すべきだ》と懸念を表明されたという。

敗戦から立ち直って高度経済成長を成し遂げ、世界屈指の先進国になり、地球上でもっとも豊かなで安全な国民が暮らしているはずだった日本が、なんという体たらくなんだ。(上記グラフは2008年当時のもの。それより現在は悪化している。)

また事務局長は、《相対的な貧困はどの社会にも存在するが、その原因の多くは医療と教育の不平等にある」と述べ、日本でも子どもたちが医療や教育を平等に受ける機会が確保されるべきだ》という認識を示したという。

日本の子どもたちは、貧困が原因で医療や教育を平等に受ける機会を失っているとユニセフは言う。テレビで「世界の貧困や疫病で苦しむ子どもたちにあなたの温かい手を差し伸べてください」といった広告を打つユニセフだが、それって日本の子どもたちのことじゃないの?というくらいの体たらくだ。

日本の子どもの貧困率は16%でOECDの平均より悪い数値で、さらに、大人が一人の家庭の子ども貧困率は50%以上である。

おまけに安倍政権は生活保護費を3年で160億円削る方針だ。単年度100兆円近い予算案から見たら3年で160億円など微々たるものだろうけど、収入がどうしても確保できない家庭からすれば、その費用削減は悲惨な状況を招くと容易に想像できる。

一人一人のいのちの尊厳をないがしろにしないことが政治なのだが、一部の為政者はそのことが全く分かっていないようで、情けない国に落ちぶれてしまった。

支持率は低いが、立憲民主党共産党自由党社民党・一部の民進党・一部の希望の党無所属の会の野党政治家には救世主になってもらいたいと国民は望んでいる。もしくは、国民に希望が見えるような政治力を取り戻してもらいたいと願っている。

ユニセフ事務局長 日本の子どもの貧困率に懸念