遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

祝 小山怜央アマ 将棋プロ棋士編入試験に合格!

将棋の棋士編入試験を受験していた小山怜央アマ(29)が、2月13日に試験に見事合格しました。

編入試験は、新鋭の棋士5人との対局で3勝を挙げることが合格の条件でした。対局相手は徳田拳士、岡部怜央、狩山幹生、横山友紀、高田明浩の各四段で、昨年9月に、小山が申請をした時点でプロとして最もキャリアの浅い5人でした。

しかし、彼ら5人は奨励会三段リーグを勝ち抜いてプロになったばかりの棋士で、とにかくとても強くて、先に同じ対局相手で編入試験を受けていた里見香奈は、残念ながら3連敗して不合格になってしまいました。

しかし小山アマは、この猛者たちに3勝1敗として見事に試験にパスすることができました。2連勝して1敗を喫した時はどうなることかと心配していましたが、先手番の第4局を少しずっこけながらも、なんとかリードを保ったままゴールを駆け抜けることができました。アッパレ!そしておめでとう!

実力的にはかなり上位の棋士と肩を並べるくらいだとの評判で、昨年末の朝日杯では二次予選まで勝ち上がり、決勝トーナメントに手が届くかというところで広瀬章人に惜しくも敗れましたが、その片鱗を見た気がしました。4月1日に棋士となりますが、藤井聡太と対局するべく勝ちまくっていただきたいと思います。

岩手県で初のプロ棋士の誕生で、奨励会を経験していない初のプロ棋士でもあり、彼に続くプロが誕生することを願っています。彼自身が言うように、AIのおかげで強くなった新世代の棋士のひとりで、今後女性のプロ誕生も実現していくことでしょう。

試験にパスしたことを伝えるニュースの中で、3.11の津波で家を失い、避難所で弟と将棋を指す写真を地元のテレビ局が紹介していましたが、私はそれを見て感極まってしまいました。弟さんも喜んでいるでしょうね、すばらしい。

2011年 避難所で将棋を指す小山兄弟

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