遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

内閣の内角に剛速球を!/臨時国会

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自民党の元衆院議長伊吹文明が、先だっての国会における安倍首相の所信表明演説憲法改正の個所について、以下のように示唆したという。

伊吹文明・元衆院議長「安倍さん焦燥感があるのでは」

(所信表明で安倍首相が憲法改正について、「国会議員の責任を果たしていこう」と述べたことについて)内閣総理大臣は国会に対してああいうことを言うのはいいのかなという感じはしたけれども、彼の気持ちを忖度(そんたく)すると、憲法改正憲法のどこを読んでも内閣総理大臣はおろか内閣には決定権や提出権はなんらありません。すべて皆さん(国会議員)にゆだねられている。自民党の綱領で新憲法の制定と言っている党に属して公認をもらって、3分の2(近く)を持っているのに一体何をしているんだっていう焦燥感が安倍晋三の腹の中にはやっぱりあるんだなと思うんですね。(25日、派閥の例会で)

安倍がいくら焦燥感を持っても、憲法改正のために何も説明責任を果たしてこなかったことから逃れられまい。改憲したいというだけで、国民や国会に説明責任を果たしていないのだ。これこそまさに自己責任の結果だと思われる。

自民党の草案があるにはあるが、それについて自民党議員は選挙区に帰って自らの支持者に何かアクションを起こしているのだろうか。そんな話は聞いたことがない。むしろ、そんなややこしいことには触れないでそっとしておきたいのかもしれない。九条はもちろん、一番そっとしておきたい「緊急事態条項」については、説明もしたくないだろうと思う。それを詳らかに説明しようものなら、落選の憂き目に遭うのだから。

与党の公明党も、まだ改憲の機は熟していないというスタンスは変えていないようだし。とにかく安倍内閣だけが先走りしている、つまり焦っているようなのだ。自民党単独で国会の議席数が3分の2近くを数えていても、「改憲発議」の風は吹いていないことに焦っているのだろう。

今週から臨時国会が本格スタートするが、まずはゴミ内閣の大掃除から始めなければならないだろう。各党の代表質問が楽しみだ。内閣の内角に、体をのけぞらせるような剛速球を投げ込んでもらいたいものだ。