遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

こてんぱんな某文学賞選評/佐藤春夫

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上記画像は、和歌山県新宮市佐藤春夫記念館の和室だそうです。
私のフォローワーの盛田さん(彼は売れっ子作家です)が面白いつぶやきをしていました。

盛田隆二 『父よ、ロング・グッドバイ』 @product1954  
いささか唐突ですが、クイズです。

佐藤春夫による某文学賞の選評。
この作者の鋭敏げな時代感覚もジャナリストや興行者の域を出ず、決して文学者のものではないと思ったし、またこの作品から作者の美的節度の欠如を見て最も嫌悪を禁じ得なかった。これでもかこれでもかと厚かましく押し付け説き立てる作者の態度を卑しいと思った。

受賞作に対してこれ以上ないほど辛辣な評ですが、さて受賞作は何でしょう? 正解された先着1名様に…いや、すぐに分かってしまいそうなのでプレゼントはなしです^.^

私、昔から割とクイズ得意です。なのでこの盛田さん出題のクイズの答えはすぐにわかりました。でもクイズが得意でない方も多く正解されると思います(笑)。

この受賞作を書いた作家は、1956年23歳の頃に「一発合格」でこの賞を獲得しました。いまその受賞から60年が経ちますが、佐藤春夫の言う「厚かましく押し付け説き立てる卑しい態度」は少しも変わっていないと思います。佐藤の先見の明に感服しました。

正解はここにあります↓

毎回のことですが、この文学賞の選評はとても興味深いものです。「選評を書く」という行為は、選考委員のとても重要な仕事だと思います。それだけで独立した、後世に伝わるある種の業績だと言えますから。