遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

400mリレー銀メダルの重さ/リオ五輪

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リオ五輪陸上で男子400mリレーで見事な銀メダル。よくできました、おめでとう。

400mリレーの日本代表メンバーは、山県亮太(24)飯塚翔太(25)桐生祥秀(20)ケンブリッジ飛鳥(23)の4人。

人見絹枝が獲得した以来の、88年ぶりの陸上トラック競技での銀メダルというのも素晴らしい。

彼らは、体に隠したモーターやジェットエンジンがあるわけでもなく、筋肉増強剤で体を作ったわけでもなく、バトンの受け渡しの練習を重ねて、世界一美しいリレーを完成させた。37秒60の日本(アジア)新記録は素晴らしかった。

アメリカが失格になったが、日本はそれが理由で順位が繰り上げになったわけでもなく、正真正銘の銀メダルだった。ウサイン・ボルトの最後の爆発力がすごかったが、金メダルのジャマイカに肩を並べるほどのスピード感だった。世界中が驚くゴール寸前のサプライズゲストだった。

高橋尚子の金メダルの例を出すまでもなく、誰でもできる競技、「駆けっこ」のメダリストは、かねてから素晴らしいと思っていた。

ほとんどの人間は走ることができる。あえて「競技人口」という言葉を使えば、地球上のほとんどすべての人類が場所を選ばず走ることができるのだから、その競技人口はすごく多い。だからその「駆けっこ」のメダリストは、競技人口の多さから言うとすごいと思うのである。
靴がなければ、裸足で走ってマラソンの金メダリスト(ローマ五輪のエチオピアのビキラ・アベベ)になれるほど、地域差や貧富差でのハンディが少ないのが「駆けっこ」なのだ。

なので、このメダルの価値はとても重いと思うのである。素晴らしい銀メダルだった。

【世界のメディアの驚きの反応】
「日本が驚きの銀メダル」(英・BBC
「日本は37.60秒で驚きの2位」(米・ロサンゼルスタイムズ
「日本、ホームストレートのサプライズゲスト」(仏・レキップ
「勇敢な日本チームがアメリカとカナダの猛攻に耐え、アジア新記録」(中国大手ポータルサイト「新浪」)