遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

イヤなら東京を出てけ知事

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東京都知事選は残念な結果になった。選挙は難しい。いや単純なのか、嘘つきでも目立っていて派手で有名なのが勝つのかな。

猿芝居や三文芝居のような、つまり芝居だから本物じゃないのだけど、大向こうが唸るような受けの良いのが認められるのだ。まあ、寄り合い所帯で初出演で初主演の鳥越は、けいこ不足が響いて、女の影がちらりとのぞいただけであえなく墜落してしまった、残念。

鳥越は、税金の使い方をチェックする、待機児童をなくすなど、税や暮しや教育のことを主眼に置いていて、その方向性は良いと思った。本当はとても大切な持続性社会に役立つことを訴えていたのだけど、所詮自分の暮らしに役立たないと有権者に早々に見切られたのだろう。また、野党共闘で船頭が多すぎて、誰かが舟をこぐだろうと思っていたら誰も漕いでなかった。船は山に登るどころか漂流してしまった。

都民は、脱原発ではなく非核都市宣言をしない首長を選んだ。税金を有効に公平に使おうということにも背を向けた。「そんなことが気になるやつは、東京を出てけ」知事を選択した。自民党は負けたのか勝ったのか、それもよくわからない。

それにしても、ここ何人かの東京都知事(石原、猪瀬、舛添、小池)や大阪府知事(ノック、太田、橋下、松井)を見ていると、二大都市圏の有権者は何を彼らに期待しているのかさっぱり訳が分からない。(まあ、アメリカの共和党党員も訳が分からないのだが。)

小池は、自民党員&日本会議メンバーのままで、都議会の冒頭解散はやらなくて、都議のドン内田茂と折り合いをつけて五輪関連工事の後出しじゃんけん逆転落札にも目をつむり、応援してくれたヤメ検の若狭も自民党を除名されないまま、自身の金問題はうやむやのまま、延々と猿芝居は続いていくのだろう。国政も同じことなんだけど。