遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

どこでも誰でも時間給1000円以上に

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大卒初任給20万2000円、2年連続増
今年の春、大学を卒業し就職した新入社員の初任給は平均で20万2000円となり、2年連続で増加したことが分かりました。(TBSニュース11月19日)

私の初任給は40年前でジャスト10万円だった。当時の世間並みの平均的な初任給だったと思う。1972~73年の列島改造ブームによる景気が、その数年後の私たちの初任給を大きく引き上げてくれていた。私が最後までお世話になった企業は、箸にも棒にもかからない若造を採用してくれて、月10万円もくれたのだった。

当時の私の時間給を計算してみた。昼食休憩は除く。当時はまだ週休2日制ではなく、土曜日は2時まで仕事をした。年休もそこそこ取れたしサービス残業もなしだったので、年間総労働時間の確定は容易で、時給計算はすんなりできた。税金・年金・健康保険等込み年収(ボーナス込)を年間総労働時間で割るだけの簡単なものだった。

その結果は、税金・年金・健康保険等込みで時給1000円だった。残業は時間当たり25%増しでもらっていたので、残業代を加えると1000円以上になる。
私が大学1年生で初めてもらったバイト代は時間給230円だった。それが4年後に正社員になったとたんに1000円までにハネ上がった。当時はそんなこと何も考えなかったのだが、今になって思い出せばそういうことだ。(ただし、その後賃金は少しづつしか上がらなかった。)

大卒初任給で20万2千円というニュース。正社員はそれくらいでもいいのかもしれないが、圧倒的な数を占める派遣や契約やアルバイトの時間給(全国平均で798円)はまだまだ低すぎる。

3年前、世界中のマクドナルドのアルバイトが抗議で立ち上がった「時給を15ドルに!」運動、日本でも「時給1500円」運動が同時多発的に展開された。世界のスタンダードで時給15ドルなのだ!
最低賃金が1000円を切っている日本の現状で、何が1億総活躍時代だ。

さらに最新ニュースは伝える。
安倍晋三首相は11月24日に開催した経済財政諮問会議で、現在798円の最低賃金を2016年以降、毎年3%程度ずつ引き上げて、時給1000円を目指すと表明した。最低賃金を引き上げることで消費が生まれ、名目国内総生産GDP)600兆円を達成することが目的だ。》

時給1000円への早道は、非正規を正規職員にすることだ、単純だ。閣僚に環境整備を指示しても、それはパフォーマンスに過ぎない。世界に例を見ない非正規職員の割合が多い日本。若者の未来がないということは国の未来がないということ。それが分からないのかな、頭の悪い政府(政権&官僚)。それとも分かっていて、企業の内部留保を充実させたいのかな、このままではこの国の未来はないのに。どちらにしても頭悪いなあ、おまえたち(政権&官僚&財界)