遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

高プロと国民民主党の裏切り

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ご覧のグラフは、折れ線グラフが実質賃金の推移で、右肩下がりに下降し続けており、1997年に453万円だったのが、2016年には392万円にまで下落した。

一方、棒グラフの大企業の内部留保(税金や従業員給与などを支払った後の純利益を積み上げたもの)は、賃金の下降と反比例して上昇し続けており、1997年に142兆円だったのが2016年には328兆円にまで積みあがった。

企業による労働者の搾取が、この20年間に軌道に乗ったといえよう。デフレで儲けが細っても、アホノミクスで法人税を下げさせ、正職員を減らし派遣や契約労働者などを増やすことによって平均賃金を下げることによって内部留保を膨らました。さらに、働き方改革法案の強行採決により、将来にわたって今度は正規労働者の奴隷化が促進されることになる。

高プロに分類された労働者は、過労死や労災などは無縁のものとなり、すべて自己責任だから会社は知らぬ存ぜぬとあいなる。

高プロ認定は労働者全体に拡大され、「年棒1075万円で契約できた!」と喜ぶ労働者が増えていく。しかし、出来高払い契約だったので、「死ぬほど残業したのに成果がないと査定され結局年間で400万円しかもらえなかった」ということになってしまう。その時には、労組も労基局も「高プロはワシらの管轄外じゃ」と無視されるという分かりやすい構図。

国(労基局)も連合(労組)も巻き込んだ高プロ制度による労働者の奴隷化は、歴史的な悪法になることが、どうにも想像できないお方が世間には多くて、いやはやである。

ところで、国民民主党高プロ制度への立ち位置を見ていると、連合のしがらみのもと、企業の御用政党に成り下がっていて、醜い裏切者集団の様相を呈してきた。

まったくもって、国民と民主主義の敵政党と言わざるを得ない。多くの労働者の清き一票を、知らぬ間にどぶに捨てたような裏切り集団だ。心を入れ替えて出直すか、解党すべし。