アマゾンの倉庫作業員のバイト広告をよく目にするが、大阪では時給1000円以上、深夜勤務では1300円くらいが相場だから、アメリカ本社の15ドルには及ばないものの、他のバイト先に比べると好条件だといえる。
かって私は、アマゾンの倉庫にアルバイトとして潜入して体験記を著した作家の著書を紹介した。
潜入ルポ・アマゾン・ドット・コム/横田増生
そこには厳しい労働実態があったが、時給1000円以上ならアマゾンのバイトに飛びつく人はいくらでいるように思う。日本のアマゾンの時給が本社に合わせて15ドル(1600円~)になるのかどうか、注目に値する。
ところで、沖縄の最賃は全国最低レベルの762円だというのをご存じだろうか。8月に25円上がって、ようやく762円なのだ。
“全国最下位”脱出へ 沖縄の最低賃金762円に 景気反映し25円増
全国で最も狭い部類に属する大阪府でさえ、アマゾンの大きな倉庫が点在する。消費人口や生産拠点や物流を考えると、大阪は申し分ないロケーションだというのはわかるが、それにしても「せせこましい地域によくぞ」という感じがする。
いっそのこと、沖縄から米軍が出て行って、代わりにアマゾンが入ってきたらどうだろう。時間給15ドルといわずとも、せめて大阪のレベルの時給で現地の雇用に貢献出来たらどんなにか幸せだろうかと思ってしまう。北海道でもいいかとも思う。
連合に属する労働者はエリートばかりの正社員だから、連合も連合に支えられている政党も、非正規の労働者への思いが希薄すぎる。それこそ「生産性」のない実態なのだ。
日本のアマゾン倉庫の時給アップの動きがどうなるかまだ未知数だし、倉庫の24時間重労働には問題点があるには違いないが、アマゾンの最賃15ドルが全国の最賃レベルアップのきっかけになればと思う。
日本のような高度先進国(いまは?がつくが)なら、最賃は全国一律で1500円がベースであろう。これ、来年の統一地方選や参議院選挙の公約におすすめであることを、ここでこっそりお教えすることにする。ぜひ、参考にしていただきたい。