遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

大多数の個人所得の低減傾向が経済を停滞させている

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上の写真は、アメリカの中華レストランのスタッフ募集中のポスターです。どなたかがTwitterでアップされていたものです。

撮られたのは、ワシントン州の州都オリンピアのパンダエクスプレスという中華レストラン内のようです。州都オリンピアは人口4万2千人ほどの都市で、誰もが知る大都市シアトル(人口73万人)の南西100㎞に位置しています。

でこの求人ポスターによると、募集スタッフの初任給酬条件

ゼネラルマネージャーは、年6万9千ドル(約800万円)+ボーナス

アシスタントマネージャーは、時給18ドル(約2000円)+ボーナス

サービススタッフ・厨房担当は、時給13(約1500円)ドル

とあります。

いま円安で1ドル120円で円換算しましたが、それにしても日本の最賃と比べるとはるかに立派な条件です。これが初任給ですからね。

どんな条件で働かせられるのか分かりませんが、くだらなく厳しい服務規則に縛られる日本の条件よりはましだと思いますし、嫌ならすぐ辞めて他を探すことも容易な気がします。

日本は、まず最賃レベルを底上げするべきでしょう。目標とすべきは最低賃金は時給1200円~1500円くらいのレベルでしょうか。

政治・経済・教育など問題は山積する日本ですが、とりあえずまずはすべての人のサイフが潤うことが最優先課題だと思います。大多数の個人所得の目に余る低減傾向が経済を停滞させているひいてはそれが原因で日本のすべてを劣化させているという簡単なことが、なぜ政治家や経済人やメディアは理解できないのか、まことに不思議な国だと思います。

新聞各紙が、《連合の芳野友子会長が、自民党本部で18日に開かれる政調会合「人生100年時代戦略本部」(本部長・上川陽子幹事長代理)に出席することが12日、分かった。全世代型社会保障を巡るヒアリングで、連合の見解を説明する見通しだ。自民が日程を公表した。関係者によると、連合会長が自民の会合に出席するのは異例。》と伝えています。

連合は、前の神津会長がコソコソと自民党へのレールを敷いていた節がありましたが、芳野会長になってからは臆面もなくニコニコと自民党にすり寄っていき、末端の弱い労働者の切り捨て政策を推進していきそうでまったく信用ならない人物だと思います。

彼女が会長になった時、実は私は神津路線が廃止され女性目線の良い連合に生まれ変わるのではと期待を持っていたのでしたが、あまりにもそれは浅はかなことでした。芳野会長は、自民党でいうと高市や稲田クラスの大物(褒め言葉ではない)でした。

私もかつては連合の組合員でしたし、その前は総評傘下の組合員でしたが、こんな恥知らずが幹部にいたら組合費は払いたくないと思っていたでしょう。

恥知らずは、会長のみならず連合の幹部も同じだと思われます。コソコソ会長から変わったニコニコ会長に内部の批判はないのでしょうか、情けない。

3か月後に迫った参議院選挙は、連合の寝返りで野党、とりわけ立憲民主党社民党はますます窮地に陥る可能性が出てきました。この際、労働組合をあてにせず貧しき一般市民の怒りをどのように力に変えて投票行動に結びつけるのか、そこをよく考えていただきたいものです。

すべての人のサイフが潤うことを最優先課題に、野党は一致団結して参院選までの3か月をなりふり構わず駆け抜けてほしいものです。