遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

「9.11」から13年目の新しい敵

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【読売新聞ワシントン】
オバマ米大統領は10日夜(日本時間11日午前)、ホワイトハウスで国民向けに演説し、イスラムスンニ派の過激派組織「イスラム国」掃討に向けた戦略を発表した。
イラクだけでなく、シリアの『イスラム国』に対する行動を起こすことをためらわない」と語り、イラクにおける空爆拡大に加え、「イスラム国」が拠点とするシリアでの空爆を準備する意向を表明した。


「9.11」から13年目の今日、オバマ米大統領は上の記事にあるように、イスラム国を壊滅すると演説した。

イスラム国は、画像の地図のイラクとシリアにまたがるピンクのエリアを制圧し、なお銃撃戦による「領土」拡大を進めている。

イスラム国は油田地帯を制圧しており、石油の密売で1日1億円以上の資金を稼いでいるとされている。この資金力にものを言わせて、世界中の若者たちを兵士として迎え入れており、その数はすでに1万人を超えているとも言われている。アメリカでは、イスラム国に参加しようとした若者たちが出国を取り消されたというニュースも新しいところである。

あの日から13年経っても、いつまでも血なまぐさいキナ臭いニュースが後を絶たないことが嘆かわしい。いずれにせよ、あと3か月でアフガンから手を引く米国は、新しい勢力イスラム国と戦いを始めることになる。残念ながら、その戦いの終わりがいつなのかは誰にもわからない。

当面は空爆での攻撃が中心となるようだが、戦いが長引き、日本の自衛隊が、どんな形にせよイスラム国壊滅作戦に加わらないことを祈るばかりである。わが国での「9.11」のような悲劇は、想像上だけのことにしてもらいたいものである。