アメリカ合衆国建国以来初の女性副大統領カマラ・ハリスの大統領選勝利演説が、なんとも幸福なるものだった。
国民の幸せのために、とりわけ弱者への思いやりがなくては為政者の資格はない。カマラは頭脳優秀な知識人だが、女性であり有色人種であるという立場からしていわゆる「たたき上げ」に属する人間かもしれない。しかし「ガラスの天井」を大方つき破って副大統領になった。
そういったさわやかな女性のさわやかな演説に、海を越えてこの国のSNSで話題になり感動する人が多い。この感動は、日本の抱える悩みや闇を根源としたさまざまな貧しさから来ると思う。しかし、二大政党制のアメリカではすっぱりと政権が代わり、それに伴って世の中も変わることへの憧憬や嫉妬さえも含まれているのかもしれない。
ジョン・ルイス下院議員は亡くなる前に、民主主義は状態ではなく行動であると言いました。その意味するところは、アメリカの民主主義は決して保証されていないということです。
私たちの民主主義そのものが今回、投票にかけられました。アメリカの魂がかけられていました。
今、母のことを考えています。多くの黒人の、アジア系の、ラテン系、ネイティブアメリカンの女性たちのことを私は考えています。彼女たちによって道が切り開かれました。
ジョーは人格者です。なんと言ってもジョーはバリアを打ち砕くことができました。女性を副大統領候補に選んだのです。私が初の女性副大統領になるかもしれませんが、最後ではありません。すべての幼い女の子たち、今夜この場面を見て、わかったはずです。この国は可能性に満ちた国である
私は副大統領としてしっかり取り組みます。ジョーがオバマ氏に対して副大統領として尽くしたようにです。忠誠を誓い、誠実に準備を整えます。毎朝、目覚めれば、皆さんや皆さんの家族について考えます。
人々の命を救い、この病気に打ちかつのです。経済を立て直します。人々への差別をなくすことにも取り組んでいきます。気候変動と戦い、国を結束させ、アメリカの国としての魂の傷をいやしていかなければなりません。