遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

新相馬節

 
今年は中止だと思っていたのに、
相馬野馬追は、規模を縮小して先ごろ開催された。
何がおきようとも、伝統の灯を絶やさない相馬の人たちの心意気に、感動した。

そして相馬には「相馬盆歌」と並んでこの民謡がある
「新相馬節」。
 
遠くふるさとを偲び、愛しい人を心にかけ、
なんとも生活感のあふれた唄で、
子どもの頃からよく聴いていたけど、
歌詞の心には、いまはじめて触れたような心地がしている。

相馬に元の生活が早く戻ることを祈るばかりである。

 
新相馬節
 
はぁ はるか彼方は 相馬の空かよ なんだこらようと(ハァ チョイチョイ)
  相馬恋しや懐かしや なんだこらようと(ハァ チョイチョイ)
 
はぁ 秋の夜寒に 針の手止めてよ なんだこらようと
  主〈ぬし〉の安否を思い出す なんだこらようと
 
はぁ 待つ夜の長さを四五尺つめてよ なんだこらようと
  逢うた〈おうた〉その夜に伸ばしたい なんだこらようと
 
はぁ 情けないぞや 今朝降る雪はよ なんだこらようと
  主の出船も見え隠れ なんだこらようと
 
はぁ ほろり涙で風呂焚く嫁御よ なんだこらようと
  煙いばかりじゃ ないらしい なんだこらようと
 
はぁ 当座の花なら 何故このよによ なんだこらようと
  かたいわたしを 迷わせた なんだこらようと
 
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