岸田文雄首相は、LGBTQなど性的少数者や同性婚のあり方を巡り、差別的な発言をした荒井勝喜首相秘書官を更迭しました。
同じく、さまざまな差別発言を繰り返していた杉田水脈は、なかなか辞めさせなかった割に、今回は実に早い処分でした。官僚だということもあるでしょうし、異次元の少子化対策と相いれない発言だったこともあるのでしょう。
オフレコ発言とした荒井秘書官の発言でしたが、毎日新聞がこの発言は看過できないとしてスクープ記事にしました。オフレコ発言の場に同席していた他社の記者たちはどうだったのでしょう。あっ、毎日にやられた、と思ったのでしょうか。
党の毎日新聞があらためて荒井秘書官の発言を以下のようにまとめてくれています。
首相秘書官発言のポイント
荒井勝喜首相秘書官が3日夜、オフレコを前提とした記者団の取材で性的少数者に関して述べた主な発言
・(同性婚制度の導入について)社会が変わる。社会に与える影響が大きい
・マイナスだ。秘書官室もみんな反対する
・隣に住んでいるのもちょっと嫌だ
・同性婚を認めたら国を捨てる人が出てくる
秘書官室も自民党もきっと彼の考え方と同じなんでしょうが、BBCなど海外ではすでにこのことが報道法されていて、何とも情けない恥ずかしい思いであります。
同性婚を認めると「社会が変わってしまう」と予算委員会でポロッと発言した岸田首相も、G7で唯一同性婚を認めていない国のトップということで、仲間外れにされそうです。
過去に一度記事にしたのですが、2013年にニュージーランドで同性婚を認める法案が成立した時に、強烈な逆風の中で同性婚に賛成した議員が国会で素晴らしいスピーチをしたのですが、10年後の日本でもう一度確認してみたと思います。(文字起こしもしました。)
「反対なさる気持ちはわかりますが、あなたに害を及ぼすものではありません」ということを、ユーモアを交えて(議場では爆笑や拍手が起きています)力説しています。多様性を認めるというのはこういうことを言うのだと思います。
2013年にニュージーランドで同性婚を認める法案が出来たとき、賛成票を投じた1人のおじさん議員が議会で語った内容。
— ブルドッグ (@Bulldog_noh8) 2017年11月25日
当時も世界中で賞賛されたスピーチ。知らない若い人に向けて。 pic.twitter.com/3acOEvHhKN
反対なさる多くの方は、常識的な方なんです。
法案が社会に何をもたらすのか、真剣に心配なさっている。
その懸念に敬意を表します。
この法案が通るとご自身の家族に何が起こるか、心配なさっているんです。
だからその方々のために、繰り返させてください。
この法案で我々がやろうとしていることは、
愛し合う二人に結婚という手段を認める。それだけです。これが全てです。
核戦争をやろうって話じゃないんです。農作物を全滅させるウィルスもばら撒きません。
ただ、愛し合う二人に結婚の手段を認めるだけです。
何か問題でしょうか。お金もかからないのに。
なぜ、この法案に反対なさるのかがわからない。
異質なものを遠ざけたいのはわかります。いいんです。
我々みんなそんなもんですよ。
でみ、反対される方にお約束しておきます。
決して反故(ほご)にしないお約束です。
「(この法案が成立しても)明日からも太陽は昇ります」
「明日からも生意気な娘さんに口ごたえされます」
「ローンの金利は上がりません」
「皮膚病やら湿疹、布団からカエルが飛び出すこともありません」
明日からもただ毎日が続くんです。だから大ごとにするのはやめましょう。
この法案は、当事者からすれば素晴らしいもの。
残りの我々からすれば、昨日と同じ日々が続くだけです。
それから、届いた意見をもう一つ紹介させてください。
「同姓婚法案のせいで干ばつが起こった」
でも私のTwitterを見た方はご存知だと思います。今朝は土砂降りだったんですよ。
雨が上がったら、大きな虹、ゲイ・レインボーがかかりました。
これは、何かのいい知らせではないでしょうか?あなたが信じるなら、きっと。
締めくくりに、それでも法案を懸念なさる方々へ聖書からの引用を。
申命記です。申命記はなかなか難解なのですが、まぁそれはいいとして、
旧約聖書申命記第1章29節
“懼(おそ)るるなかれ”