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あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

素晴らしい判決が二つ/東海村原発再稼働禁止・同性婚を認めないのは違憲

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素晴らしい判決が二つ。

茨城県東海村日本原電の原発再稼働の運転は認めないというのが一つ目。これで再稼働の道は遠のいたため、首都圏にお住いの皆さんは枕を高くして眠れるだろう。

当該原発は「人格権侵害の具体的危険がある」と日本原電を断じている。いままで何をやっていたんだ!たわけもの!

もう一つは、札幌地裁での同性婚を認めないのは違憲という判決。好き同士なら一緒に住めばいいのではと思っている私のような人間には分からないほどの素晴らしい判決だったようで、「判決の知らせを聞いて嬉しくて仕事中にトイレでひそかに泣いた」という女性のツイートを読んで感動してしまった。

法的に同性婚が認められなければ、親権や財産分与などのハードルが越えられないだろう。この判決がきっかけで、速やかに次の段階に移行されることを願いたい。とりあえずは、おめでとうございます。

それぞれの判決を下したのは、どちらも女性の裁判長だったことは偶然だろうか。

日本の裁判官の女性比率は21.3%(2016年現在)らしいが、それが50%を超えたなら、ずいぶん国民に寄り添った判決が多くなりそうな予感がする。

 

《首都圏唯一の原発で、日本原子力発電(原電)が再稼働を目指す東海第二原発茨城県東海村)を巡り、11都府県の住民ら224人が原電に運転差し止めを求めた訴訟の判決で、水戸地裁は18日、運転を認めない判決を言い渡した。前田英子裁判長は、原発の半径30キロ圏に94万人が暮らすことを踏まえ「実効性ある避難計画や防災体制が整えられているというにはほど遠い状態で、人格権侵害の具体的危険がある」と理由を説明した。》

www.tokyo-np.co.jp


《国が同性婚を認めていないのは憲法に違反するとして、北海道に住む同性カップル3組が国に計600万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、札幌地裁は17日、法の下の平等を定めた憲法14条に違反し、違憲との初判断を示した。請求は棄却した。全国5地裁で争われている同種訴訟で判決は初めて。性的少数者の権利保護の意識が高まる中、同性婚の導入を巡る議論に影響しそうだ。
 武部知子裁判長は判決理由で「同性カップルに婚姻によって生じる法的効果の一部すら与えないのは立法府裁量権を超える」と指摘した。》

www.tokyo-np.co.jp