遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

祝、参議院バリアフリー改修

イメージ 1

参院選でれいわ新選組から当選した重度障碍を持つ船後・木村両氏。また、野党統一候補として岩手で選出された横沢氏も、元冬季パラ選手で車いすを使用する。三人の初登院を前に国会の改修が行われている。また国会議場内での介助者やパソコンの持ち込みが認められるなど、従前になかった初めての措置が取られるようだ。

1977年に、車いすの利用者として八代英太氏が初めて国会議員になったのだが、今回はそれ以来の新たな車いす使用者の当選となった。八代氏の当選でバリアフリー化が図られた参議院だが、国会のハード面の改修のみならずソフト(運用)面での改善も図られた。

国会でさえ泥縄式の措置なのだが、三人の当選後参院議運は迅速に有能に動いた。いずれにせよ少しずつ多様性が認められる社会になっていく日本なのであった。三人のご活躍を祈る。

参院 バリアフリー改修 議運委決定事項

<舩後、木村両氏>
・サイズが大きい車椅子に対応するため、議場出入り口近くに議席を新設。医療機器の配備などのため、予鈴、本鈴に先立つ事前入場を議運委員長の許可を得て行う
・議運に報告のうえ、介助者の入場を許可。介助者ができることは事前に議運で確認(一般的な介助行為、押しボタン式の代理投票など)
・起立採決は、介助者の挙手による代理賛否表明。記名投票、役員選挙や首相指名投票などは当面、参事に委託する形で行う
・意思疎通のためのノートパソコンなど医療上、議員活動上、必要であるものは議運委員長に届け出をし、議運に報告のうえ、持ち込みを許可
・医療上必要であれば帽子、襟巻きなどの着用を許可。上着、ネクタイの着用は求めない

<横沢氏>
・通常の車椅子でそのまま着席できる席を用意
・起立採決は挙手により賛否を表明。記名投票、役員選挙や首相指名投票などは当面、参事に委託する形で行う

<舩後、木村、横沢の3氏>
・議場閉鎖中の急な退出は議長の許可は不要で、事前か事後に議運委員長に報告
・初登院に使用する中央玄関にスロープを用意
・玄関にもスロープなどの設置を検討。スロープ設置が困難な階段などもあり、当分の間は段差がなくエレベーターに乗れる(国会議事堂裏側の)陸橋下から登院
・登院表示盤は介助者が操作
電動車椅子、医療機器、ノートパソコンなどのための電源を設置
・多目的トイレを本館3階に増設することなどを検討(本館の1階、2階、地階、分館、議員会館には既に多目的トイレが設置されている)
議員会館は、低層階で多目的トイレの近くの部屋などを割り当てる
議員宿舎は、少しでも障害がある議員が利用しやすい部屋を割り当て。介助の必要があれば、介助者の夜間を含めた滞在を許可
・公用の福祉車両の手当てについて、会派所属議員数に基づく割り当て結果を踏まえて検討