遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

妄想ブックレビュー「日本の国会議員 政治改革後の限界と可能性」

最近、タイトルを見ただけで興味をそそられる本が目白押しで、次々に読んでみたい本が書評などにあがってきます。

しかし、私の読書速度ではとてもすべてを読み切れませんので、タイトルとサブタイトルだけで本書の中身を想像してブックレビューをしてみたいと思います。

タイトルだけで妄想する仮想ブックレビュー。その2

気になったタイトルの本は
日本の国会議員 政治改革後の限界と可能性 濱本真輔 中公新書 990

【以下、読まずに想像レビュー】

きょうついに参議院選挙の公示日となりました。この選挙で、日本の憲法(軍事や基本的人権など)、経済格差、税金、財政、福祉、防衛、教育などについての与党政権党が熱望する方向に舵を切ることになるかどうかが決まると言っても過言ではありません。

日本の国会議員ほど有権者から遠い存在というのは、海外でも例のないことではないでしょうか。本書の帯に大きく書かれている、国会議員が「信頼できる」と答えた人はわずか8%のようですから、私たちにとって国会議員はいてもいなくていい存在なのでしょう。

彼らの仕事は、選挙に通ることがまず一番大切なことで、一部を除いてほとんどの議員が再選のために目立つことをしているだけのようです。

自民党議員の最も特徴的なところは、親や近親者の選挙区を引き継いだ世襲議員だということです。世襲議員というだけで、選挙を勝つためにもっとも大切な要素だと言われている「地盤(地元選挙区の固定票)・看板(〇〇家の御曹司・令嬢という知名度)・カバン(金)」がすでに約束されていますので、スタートラインですでに相当優位な位置に立つことができます。

世襲でない議員や立候補者は、テレビでおなじみの弁護士やコメンテイターやタレントなど著名人であれば、これまたかなり有利なスタートラインに立つことができます。今回の参議院選挙でも、そういうタレント議員が少なからずいますし、自民党のタレント候補だということだけで、無能でもなんでも当選圏内に入る事が出来そうです。

日本の国会議員は(とりわけ自民党公明党など政権与党)は、国民のために何かをしてくれることはなくて、選挙で当選するためのことしか考えておらずその考えに沿った行動で任期中の活動をしています。

自分の大票田が、例えば特定の地域・企業・宗教法人・学校法人にあるとすればその大票田のためにしか仕事をしません。

あるいは、とにかく目立ったことをして名前を売るための行為をするだけの議員になっています。

具体例はあげませんが、不適切な言動で何度も注意を受ける議員が少なからずいますが、あれは目立つ行動をとっているだけの売名行動です。立派なことや国や選挙民に役立つことで目立つことはできない能力しか持たないものですから、国会内で人を罵倒することを言ったり大きな声を出したりすることが仕事なのです。

日本の国会議員は政治をする人ではなくて選挙で勝つための仕事をしている人が大半なのであります。だから、この30年で日本は凋落の一途をたどっています。国民は不幸のどん底ではいつくばって生きていますが、国会議員にとってはそんなことはどうでもよく、選挙に通ればそれで満足なのです。(以上、妄想終わり)

この立派な濱本真輔著「日本の国会議員 政治改革後の限界と可能性」はもっと格調高く日本の政治と政治家を論じていると思いますので(きっと憤りや嘆きも含まれているのではないかとも思います)、多くの方に読んでいただきたいと存じます。そして、日本が沈没する前に政権与党の政治のままでいいのかとよく考えて、参議院選挙の投票に行っていただきたく存じます。