遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

「人生100年、蓄えは万全?」なわけない!

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人生100年、蓄えは万全?」という5月23日の朝日新聞の朝刊一面トップに報道されたのは、金融庁が審議会でまとめた、国民の老後の資産に関する指針案についての記事。政府が年金など「公助」の限界を認め、国民の「自助」を呼びかける内容になっている。

人生100年時代の蓄えは? 年代別心構え、国が指針案

何をいまさらと腹立たしい金融庁のまとめ。そんなこと言いだすのは、30年遅い。年金も医療も少子高齢化にも政府は手を付けず、今になって「皆さん長生きするには自分で資産形成してからにしましょう」と自殺を呼びかけているようなものだ。

ぬけぬけと「少子化や非正規雇用の増加で、政府は年金支給額の維持が難しくなり、会社は退職金額を維持することが難しい。」と報告書は警告している。

正規雇用をメインとしてきた雇用情勢が、思わぬ副作用を起こしている。企業の利益優先のおかげで、年金の保険料が著しく低下しているのだ。

天下のトヨタでさえ、終身雇用は難しくなってきているとのたまっている。(まあ、70歳を超えてまで社員の雇用を継続して面倒見てくれという莫迦政権に、豊田社長が喝を入れているのかもしれないが…。)

企業は、税金は支払わないわ、非正規職員を大量に雇って賃金は低くし、雇用者負担の各種保険料は出さないことにして内部留保を増やしてきたことの結果が「公助」の破たんという名の副作用なのだ。

少子化にストップをかけて、「公助」の復活を目指すことを安倍政権は怠ってきた。トランプとゴルフして相撲観戦して大量の兵器を買う金があるなら、国民の幸福のために金を回せ。

バカや無能に政権を任せると、国が滅びる。

それにしても7月の参議院選挙を控えて、うちらは阿呆な政権でございますと今のタイミングでよくこんな報告書を出してくるなあと、驚愕する。

それとも朝日のスクープなのか?あるいは、財務省金融庁の造反なのか?