遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ドイツのような働き方と暮らし方を目指して

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わたしの仕事8時間プロジェクト‏ @the8hours
「ドイツでは、1日10時間超えて働くことは法律で禁止されている。
6カ月間の平均では1日8時間を超えてはならない」
「大半の労働者が年間30日の有給休暇を100%消化」
「1年の4割、約150日は休んでいる」
「ドイツの経済は好調で、労働者1人当たりの労働生産性は日本を5割近く上回っている」

私の同期入社の男は、定年退職後、京都のどこかのお寺さんで御朱印を書いているようです。その男、現役時代には年次有給休暇と与えられた連続休暇を使って、隔年くらいの頻度でドイツ観光に出かけていました。

旅の費用は、彼自身の残業代。私たちの企業は残業代をきっちりくれていて、残業して得た報酬は自由に使えってもいいという寛大な配偶者(共働きでした)のお陰で、それを原資に彼はドイツに出かけていました。国際運転免許証を持って一人で出かけていました。

妻子を置いて一人で出かけるところがドイツ的ではないのですが、そのバケーションの過ごし方は少しドイツ的だったかもしれません。

いつも、レンタカーでアウトバーンを駆って、メルヘン街道やロマンチック街道などを計画的に走り回っていたようでした。

私も一度だけドイツに行きましたが、夏涼しくて、森は深く青く、どこまでも続く畑は平らで、ソーセージも乳製品もおいしくて、戦争で傷んだ歴史的な町並みは端正に復興を果たしていて、素晴らしい国でした。

大きな費用を使って大学を卒業しても、豊かな暮らしが約束されているわけではないわが国と比べて、ドイツの大学進学率は42%(2012年)と、先進国の中では低い部類に入ります。しかし、約170のマイスター資格により、比較的早くから職業訓練を受けた国民は、みな等しく豊かな生活を享受しているようです。

冷蔵庫には必要十分な食料があり、家族そろって毎日夕食を取れる。ガレージには高性能のドイツ車があり、その車で年150日も確保できる休暇を楽しめる。それでも企業や商店は収益が上がっていて、国民には賃金としてその恩恵が等しく行き渡っている。そのことを私たちはうらやましいと思ってもいいようです。

日本人もそろそろドイツのような働き方と暮らし方を目指しても、罰は当たらないと思いますよ。罰当たりなのは、国民の幸せを実現しようとしない阿呆な政権や政府です。