2015年製作のマイケル・ムーア監督のドキュメンタリー映画「世界侵略のススメ」を、Amazonプライム・ビデオで鑑賞。
Amazonプライムのおすすめ映画やビデオは、食指が動くことがないのだが(高い料金を払っているのに)、昨夜は偶然マイケル・ムーアのこの作品を見始めた。
面白くて、プライム料金は少し取り戻した感がある。(Youtubeで、タダ見できるようだけど)
そのさわりをいくつかご紹介する。
■ドイツやイタリアは、企業を訪れて、長い有給休暇や短い就業時間で生産効率を上げている実態を紹介。労使ともに「長い休暇」が生産性を上げると断言する。
■フランスは、初等教育の学校給食(ごちそう!デザート付き!)の実態を取材する。
■アイスランドは、世界一の男女平等国。どこかの企業の女性CEOは、「アメリカにはいくらお金をもらっても住みたくない。一部の富裕層に虐げられた人たちが多すぎる。かわいそうで見てられない」みたいなことをムーアに言う。
あらためて、ムーアと一緒にヨーロッパの国々を見て回ると、まあ恵まれているというか、賢い国造りが行われていることが、想像を超えて手に取るように分る。
北欧などの国民のための優れた制度は、高い税金を払っているからなのだが、しかし、手に入れられる制度を自前で支払うとなると、とんでもない費用が掛かることを気づいていないアメリカ人と、ムーアは分かりやすく図説する。これは、そっくり日本にも当てはまっている。
マイケル・ムーアが「うらやましい」と首を振ると、「このシステムはアメリカに学んだんだよ」「この制度は、アメリカの置き土産だよ」「ああ、前例はアメリカにあるんだ」と、各国の各分野のリーダーが異口同音に言う。公民権運動も、男女同権も、メーデーもアメリカから始まったのだと。
トランプを批判した最新作「華氏119」、面白くないわけがないだろう。