遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

迷い道から今ならまだ引き返せる

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バングラデシュの首都ダッカでの襲撃事件で亡くなられた、7人の日本人をはじめとする20人の犠牲者のご冥福を心よりお祈りする。

食事中の無防備の外国人たちを殺傷するという、若き銃撃犯の許されざる行為は、一連のISのテロ行為を彷彿とさせる。

事件の実行犯は、バングラデシュの英国式名門校の同窓生だったようで、かの国の未来のエリートたちにとって、自国の高級レストランで飲食する外国人たちへの憎悪はどこから来るのだろう。自分たちはまだ恵まれている階級なはずなのに、それでも恵まれないイスラムの哀しみに怒りを爆発させ蜂起したのだろうか。

「自分は日本人だ」として犯人に釈放を懇願した犠牲者の思いは痛いほどわかる。
「ぼくは、この国のためにこの国のインフラ整備を続けてきた日本人だよ」といった類のことを主張したかったのだろうと思う。

息子さんをなくされたお父様の慟哭のコメント「煮えくりかえる思いだ。何を言っても息子は帰ってこない。どんな形でもいいから、帰ってきて欲しかった」。
想像を絶する無念さが伝わって来て胸が痛い。

地球上のあらゆる場所や場面で、日本人たちはその能力を発揮している。その場所や場面で役立つ仕事をしている。あふれる才能は、国境を越えて能力を発揮することをいとわないのだ。私はそういう人たちに尊敬の念を覚える。名声や収入だけではない、使命感が彼らをそうさせるに違いないと思っている。

これからも、そういう才能はさまざまな形で途絶えることなく地球をめぐると思う。彼らをサポートするのは、国防軍ではなく日々の絶え間ない外交努力だと思う。

昨年、安倍首相がカイロでの演説でISと闘う周辺諸国に2億ドルを資金援助すると発言したが、あれ以来、日本国の性格付けは変わったのではないかということを、国民すべてが再確認するべきだと思う。日本国のパスポートは、安倍以前ほどの安全度はなくなったと言ってもいいのだ。

他国と争うことのない平和主義で友好的で献身的な日本国のイメージを取り戻すためにも、参院選挙には投票所へ行かれたい。
今ならまだ間違った道から引き返せると思う。