遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

よりぬきサザエさん/長谷川町子

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朝日新聞出版は、長らく絶版となっていたマンガ『よりぬきサザエさん』全13巻を12月7日(金)から順次復刊すると発表しました。作者の長谷川町子さんが自ら選んだエピソードのほか、新聞連載時の初回や最終回といった貴重な資料を収録。全巻購入予約の特典には、未収録作品や長谷川さんによる作品の採点表などが付属します。:

とのうたい文句に唆(そそのか)され、わが家も購入。

サザエさんは、1946(昭和21)年4月福岡の「夕刊フクニチ」の創刊と同時に連載が始まり、
1948(昭和23)年に東京の「新夕刊」の創刊に際しても起用され、
福岡と東京のローカル夕刊紙の二本立て連載になった。

そして両紙の連載を終え、1949(昭和24)年11月には、「夕刊朝日新聞」の創刊に抜擢された。
その後、東京ローカル紙だった「夕刊朝日新聞」から卒業し、
1951(昭和26)年4月に、「朝日新聞」の朝刊に連載が決まり、サザエさんは全国紙デビューした。

以後、1974(昭和49)年2月まで28年もの間、朝日の「朝の顔」だった。

私の生まれ育った家は、私が50歳のなるころまでずっと毎日新聞を購読していたので、
サザエさんとは縁遠く、このたび「よりぬきサザエさん」が復刊発売されると知って、全巻予約した。

次女と女房が先行して読んでいるが、次女に尋ねると、わからないギャグ(エピソード)もあるといいつつ、
すでにわが家に届いている8巻を通読した様子である。
私はまだ1巻目を読んだだけなのだが、そこには私がまだ覚えている時代の風が吹いている。

長谷川町子が自ら選んだ「よりぬき」なのだけど、彼女の思い入れとは無関係に楽しい、
誰がより抜いても面白いのだと思う。

家政婦のミタ」は、ありえない家族を描いて、それが面白かったのだが、
サザエさん」は、家庭内のありそうなことを明るいギャクで描いていて、それが可笑しい。

わずか4コマに、川柳のように物語がある。