遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

日傘をさす女/クロード・モネ

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クロード・モネ「日傘をさす女」(1875年)


京都市美術館で11月27日まで開催中の「ワシントン・ナショナル・ギャラリー展」に、

混雑を避けて、平日に行ってきました。

会場内での混雑は避けられましたが、平日の午前中にもかかわらず、

決して少なくない入場者でにぎわっておりました。

いつものように、女性の入場者が圧倒的でありました。


同展から何点かをご紹介したいと思いますが、

今日の1枚は、クロード・モネの「日傘をさす女」。


モデルは、ご存知、モネの妻子であるカミーユとジャンであります。

影が手前に落ちていますので、画家は逆光の位置取りです。

その逆光でのカミーユの表情が、魅力的であります。

顔のベールに風を感じ取ることができ、遠くの輝く白い雲に光を感じ、

それらがとても軽やかで、さわやかな印象を与えます。

私が会場内で最も多くの時間を費やしたのが、この作品の前でした。

まさに屋外の画家モネの面目躍如というべき逸品であるといえます。


美しい風景の中の、幸せな家族を目にした鑑賞者をも幸せにしてくれる、

素晴らしい作品であります。