遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

印象・日の出/クロード・モネ

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印象・日の出  作者 クロード・モネ   製作年 1872年
寸法 48 cm × 63 cm 所蔵 マルモッタン美術館、パリ

京都市美術館で現在開催中の『モネ展 ―「印象、日の出」から「睡蓮」まで―』に足を運びました。運動と節約と散策を兼ねて、阪急河原町駅から知恩院経由で京都市美術館を徒歩で往復しました。

この展覧会には、パリのマルモッタン美術館に所蔵されているモネの作品と、モネが所蔵していたドラクロワルノアールなどの作品20点ほどを含めた全90点が展示されていました。それらを何点か、ご紹介しようと思います。

まずは「印象、日の出」。私は29歳の時(1982年)京都でのモネ展でこの作品を鑑賞しました。当時の美術展は、ゆったり鑑賞できました。さらにさかのぼって、1973年(19歳時)のモネ展は、「日の出」は来なかったものの、展示作品数と充実度が素晴らしいものでした。どちらもとても思い出深い展覧会です。

34年ぶりの「日の出」は、「お変わりなく」といった感じで、1872年に描かれてから144年間変わらず飄々と生きてきたという印象です。当時は、「なんじゃこの絵は」と批評家たちに酷評されたのですが、その後「印象派」が怯(ひる)むことはなかったことはご存じのとおりです。

ノルマンディのル・アーヴルという湾内に昇りくる朝日と、その風景が印象的に大胆にとらえられた作品です。下書きもなく感性でささっと描かれたようでいて、筆は相当入れられていることがうかがえます。柔らかな光と澄み渡った空気の表現が、朝の活力を生み出しています。

本作の前で足を止める人が一番多いことは言うまでもありません。私は一度ならず、二度この作品の展示場所まで戻って来て鑑賞してきました。

「印象、日の出」は、3月21日までの展示と知り、みなが気付く前にそっと行ったのですが、寒い平日だったにもかかわらず観客は少なくなかったです。

おそらく同時刻の京都で最も女性の密度が高い場所が、モネ展の会場だったと思われます。(女子大や女子高や女性専用空間を除く)。
でも、チケット買うまでに行列ができるというような混みようではなく、お近くの方は休日を避けてぜひお出かけください。休日なら午前中か閉館前がいいかもしれません。通常は17時閉館で、閉館30分前まで入場可能です。なお、3月18日(金)~21日(祝・月)と5月3日(祝・火)~8日(日)は19時まで開館と、うれしいサービス期間があります。

【備忘のために】
モネ展 印象派100年/光と色彩の交響 1973.05.19-1973.06.26 京都市美術館
モネ展           1982.12.08-1983.01.30  京都国立近代美術館
モネ展 ―「印象、日の出」から「睡蓮」まで 2016.3.1-2016.5.8 京都市美術館