モーツァルトが世を去ったのは1791年12月5日、
36歳の若さであった。
さて、突然にスピーカーを購入し、オーディオ魂に火をつけてしまった私、
本日、プリメインアンプとCDプレーヤーが届き、
午前中に仮セッティングを完了。
ちなみに、アンプとCDプレーヤーは、マランツの7003シリーズにしてしまった。
新システムで最初に聴く一枚は、
昨夜のフィギュアスケートのNHK杯でも、
誰かがショートプログラムの演技に選曲していた、
モーツァルトの「レクイエム」と決めていた。
先ごろ購入した、グロモフォンの111年を記念したBOXにもある、
レクイエムは、モーツァルトの遺作、
というか、生涯をかけて手がけた作品で、未完成に終った大作である。
今日の午後は、父親を家内と妹が連れ出していて、
家の中は私ひとり。
思う存分アンプのボリュームを上げることができ、
我が家は、俄かコンサートホールに変貌を遂げた。
ベームの指揮棒に見事に応えた作品で、
遺されたものたちの魂は、悲しみを通り越し荘厳な宇宙にいざなわれ、
救済されるのである。
宗教的なことは私には分らないが、
母の胸に抱かれたような音楽には、
間違いなく救済される。
このレクイエムがそれを証明している。
あっさりと組み上げてしまった、私の新しいコンポは、
古い録音の隅々にまで血を通わせてくれたと思っている。