遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

萩とおはぎ

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長野は安曇野にある池田町立美術館。

館内には入らずに、周辺の自然がいっぱいの広大なお庭で散歩をする。


ちょうど萩の花が幾株も見事に咲いていて、私もこの花が一株ほしくなった。

花札では、イノシシとカップルになっているのが萩の花である。

花も葉も清楚でかわいらしく、花の色もピンクやムラサキや白などがあり、

枝が垂れ下がり風に揺らぐ姿は、見事なものである。


おぎやはぎは漫才師だが、ここからは、はぎとおはぎの話。


で、娘に「おはぎ」はこの萩のことだと、たいしたことのないうんちくを傾けてみた。


萩の咲く頃、つまり、秋に食べるあんころ餅が「おはぎ」で、

牡丹の咲く頃、春に食べるのが「ぼた(ん)もち」。


アズキのつぶつぶが、萩の花や葉っぱを連想させるでしょ。

ぼたもちは、ボタンのように盛り付けるからそう呼ぶのかな(?)、

と、あやふやなことをのたまいながらの、安曇野散歩であった。


ほぼ同じ食べものだけど季節で呼び名が違う、風流である。





「おはぎ」と「ぼたもち」のことを帰ってきてから調べてみたら、

以下のようなことで、大よそは私の話が合っていたので、

訂正もせずそのままにしている。

つぶあん(おはぎ)とこしあん(ぼたもち)の違いは、

なるほどと言うことで、次にどこかで使うことにする。

きなこのおはぎも含めて、私の大好物である。


おはぎとぼたもち


ぼたもちは、牡丹の季節、春のお彼岸に食べるものの事で、あずきの粒をその季節に咲く牡丹に見立てたものなのです。一方、おはぎは、萩の季節、秋のお彼岸に食べるものの事で、あずきの粒をその季節に咲く萩にに見立てたものなのです。

秋のお彼岸は、小豆の収穫期とほぼ同じで、とれたての柔らかい小豆をあんにすることができます。柔らかい皮も一緒につぶして使うので、つぶあんができます。

春のお彼岸は、冬を越した小豆を使うことになりますが、皮は固くなっています。当然固くなった皮をそのままに使っては食感が悪くなります。そこで皮を取り除いた小豆を使い、こしあんができます。