松坂大輔がサンディエゴはペトコ・パークで
グレッグ・マダックスと投げあった。
私は、ノーラン・ライアン(引退)と、グレッグ・マダックスの大ファンであり、
松坂にも大リーグ一のピッチャーになってもらいたいから、
ハラハラドキドキしながら観戦した。
しかし、こんなに素晴らしいカードは、嬉しくて嬉しくて子どもに帰ってしまう。
子どものころからあこがれていた。レ軍入りへ向けた渡米前、 松坂は「(ノーラン)ライアンとマダックスを合わせた投手になりたい」 と理想像を口にした。 160キロの剛速球でノーヒットノーランを7度もマークしたライアンと、 打たせて取るお手本のようなマダックスは特別な存在だ。 そんな、登板した試合のビデオをコレクションしていたヒーローが次の対戦相手になる。
と試合前に、松坂もマダックスが憧れの大選手だと紹介される。
41歳のマダックスは、下半身が貧弱に見えるくらいにお腹が出てきてはいるが、
相変わらずの「精密機械」ぶりを発揮して、
ピッチングのスマートさにかけては、さすがに一日の長がある。
松坂が落ち着きのない立ち上がりだったのと対照的に、
マダックスは落ち着いたマウンド捌きであった。
ただ、彼は若い頃から実にゆったりと落ち着いたピッチャーで、
一時期メガネをかけていたせいもあるが、大学教授のような風格があった。
いま、和製マダックスになって欲しいのが、
桑田真澄である。
良くぞ怪我を克服して、早く帰ってきてくれた。
少しでも長くMLBにとどまって活躍して欲しいと願う。
そしてそして、桑田に続く和製マダックスも私の中ではもう決まっている。
彼のピッチングスタイルや風格はその資格に十分である、
ケガや故障なく大きく育ってもらいたいものである。
今回は、松坂に軍配が上がったが、
リーグが違うしマダックスの衰えも加速するだろうし、
もう対戦することはそんなに叶わないだろう。
私は、二人が同じマウンドに立ったこの試合を長く忘れないであろう。