遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

電車男

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 この物語は、私はパソコンで、まとめたものを掲載していたサイトで読んだ。
 読み始めたら面白くて止まらなくなり、途中経過を家族に報告しながら、最後まで一気に読んでしまった。

 パソコンで読み物を一気に読んだのは初めて。読み物で泣いたのも、初めてではないが非常にレアなケース。

 NHKの「週刊ブックレビュー」では、壇ふみが推薦していた。その壇ふみも私も、「はじめは独特の言葉使いで読みづらかった」のだが、しかし、すぐなじめてドンドン話の展開に引き込まれていった。

 新潮社は、「今世紀最強のラブストーリー」という謳い文句を掲げているが、むしろ「最強の友情物語」であろう。電車男を取りまく投稿者の、「しょーがねえ野郎だけど、ちょッくら応援してやるか」風の暖かさが、とっても良かった。

 電車男は実在するのかと疑う向きもある。
 だが、電車男エルメスの恋愛物語の成り行きに、「応援団」がハラハラドキドキして見守っていく形が、ネットの掲示板でリアルタイムで進行していったことは事実であろう。
 とまれ、事実であろうがなかろうが、面白ければそれでいいではないか。



Amazon.co.jpのカスタタマーレビューより
電車男の頑張ってる姿とみんなが1つになってるっていう連帯感がたまらなくおもしろかったです。
★周りの投稿者たちがいい。詳しい内容は記さないが、ほんとみんな温かい。また、表現能力のすごさや、多人数で行う協力性などにひどくカルチャーショックを感じた。
☆悪口や荒らしを差し引いてもなお、残った善意がネット掲示板には確かにあった、というパンドラの箱を開けてしまった後でもなお希望が残った、という逸話にも似た暖かい世界が確かにあります。
★心に響くいい話だと私は思います。どうか1度読んでみてください。
☆久しぶりに感動しました。電車男さんの最大の魅力は等身大の自分をさらけ出せる所だよ。
電車男に群がるギャラリーたちの反応が実に楽しい。AA(アスキーアート)と呼ばれる絵文字は、慣れてくると妙に壷にはまった感情表現を見せてくれます。
☆これが真実だろうとネタだろうと、とりあえず面白いものは面白い。「電車男」の純粋な恋物語として、ヘタな小説やドラマよりもドキドキハラハラして読むことができました。
★初めてデートをしたときは同じようなこと考えてたなぁ、とか。
そんな自分の体験を重ね合わせて読めたので、なんか変なドキドキ感がありました。