遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

みすぼらしい施政方針演説で始まった「盗人に追い銭国会」

自民党の谷川が裏金問題で議員辞職したことにともなう長崎3区の補選に、立憲民主の山田勝彦(比例当選していた)が立候補することになって、川内博史衆院比例九州で繰り上げ当選となるもようです。

山田勝彦が長崎の補選に勝ってほしいことは言うまでもないのですが、川内博史が国会に帰ってくることは誠に喜ばしいことであります。

2022年に落選して以降、選挙区内を歩いて回っている活動状況を彼自身のXで注目していました。川内が沈みそうな日本を支えてくれる議員の一人であることは間違いないことですので、今国会での復活はグッドタイミングだと思います。

 

120兆円にもなろうかという2024年予算審議のための通常国会予算委員会では、自民党コソ泥議員たちが貯め込んだ裏金問題で、立憲民主党共産党やれいわ新選組による鋭い追及がなされています。

自民党は裏金問題を受けて屋台骨がゆらいでいて、大変なことになっています。

派閥解散を否定していた茂木派から、小渕優子などが脱会して、沈みそうな船から逃げ出すネズミが後を絶たないようで空中分解してしまいました。

最後に残された派閥麻生派からも、早晩、同じネズミが出てくる気も致します。親分が耄碌して、バカげた発言を繰り返しているような派閥に夢も希望も未来もなく、ネズミたちにすれば次の選挙での当選も危うくなってきますからね。

昨日の岸田の施政方針演説は、だれが書いたものか(きっと官邸にいる落ちこぼれ経産省官僚が書いた)、「脱炭素と経済成長の両立(GX)」「科学技術創造立国」「大阪・関西万博」「資産運用立国」「マイナンバーカード」「ライドシェア」について言及したスケール小さいみすぼらしいものでした。

120兆円にたかる多くのハエたちを意識したものにすらなっていなくて、狭隘な経産省頭で世間を見るな!と叱りつけたくなるような噴飯ものの施政演説草稿でした。

日本会議などを安心させるためにくっつけた「憲法改正」も含めて、魂の抜けた施政方針演説でありました。

取りあえず今国会を逃げ切って、予算成立をしたいだけの姿勢が見えます。

六月に国会が終わり、早ければ夏前に解散・総選挙の筋道も見えてきましたが、次の選挙では政権担当能力のない自民党政治家に100兆円を越える国家予算を自由にさせてはなりません。

ということで、少なくとも今国会が、「盗人に追い銭(盗人に物を盗まれたうえに、さらに金銭を与える)国会」にならないように切にお願いしたいものであります。



 

第二百十三回国会岸田首相施政方針演説
https://www.kantei.go.jp/jp/101_kishida/statement/2024/0130shiseihoshin.html

一 能登半島地震

二 成果を実感する年に
国民の皆さんに「成果を実感していただく年」

三 政治刷新本部
「政治は国民のもの」との立党の原点に立ち返って自民党は変わらなければならない。

四 経済
(物価高に負けない賃上げ)
昨年は、三十年ぶりの高い賃上げ水準となり、最低賃金も過去最大の上げ幅となりました。この流れを今年につなげ、国民の皆さんに実感いただくため、政府による「公的賃上げ」も行います。
(稼ぐ力の強化)
賃上げを生み出す企業の「稼ぐ力」の強化
(GX)
 脱炭素と経済成長の両立を図るGX(グリーン・トランスフォーメーション)を進めていきます。
イノベーション・スタートアップ)
「科学技術創造立国」を令和においても真に実現するため、長期的ビジョンを持った国家戦略を策定します。
(大阪・関西万博)
オールジャパンで進めていきます。
(資産運用立国)
二千兆円を超える日本の個人金融資産を「国民所得の伸び」と「稼ぐ力」に役立てます。
(経済財政運営)
まず、経済を立て直し、そして、財政健全化を着実に進めます。

五 社会
(包摂的な社会の実現)
前例のない規模でこども・子育て政策の抜本的な強化を図る。
(デジタル行財政改革
マイナンバーカードの利便性向上を徹底的に。ライドシェアの課題について四月から実装されるよう、制度の具体化と支援を行います。

六 地方創生
(観光・農業)
(安全・安心、福島復興)

七 外交・安全保障
(各国との関係深化)
拉致問題
(グローバル・サウスとの連携)
核兵器のない世界)
(防衛力の抜本的強化)

八 憲法改正皇位継承

九 結語