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あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

基金に無駄積み16.6兆円←日本の財政事情は不透明で広範囲なのか?

昨日の参議院予算委員会立憲民主党蓮舫が、政府の基金事業についての質疑。

立憲民主党のXより@cdp_kokkai】
10/31(火)参議院 予算委員会
蓮舫議員
財政出動でジャブジャブに金が流れた基金というものがあります。コロナ名目で基金に国費が潤沢に流れた結果、令和4年度に基金残高いくらになってますか。

野国務大臣
16兆6000億です。

蓮舫議員
2019年の実に7倍になってる。
(中略)全ての190の基金事業を洗えば、16.6兆のうち数兆円規模で、眠っているお金を国庫に返納させられることができると思う。これこそ歳出改革じゃないですか。やっていただけませんか。

政府には190もの基金があるそうで、16兆6千億の基金残高が積まれているそうです。

で、余った残高は国庫に返納することになっていますが、蓮舫の質疑によると、前年度に国庫に還されたのは251億円だそうです。16兆円以上も残高があるにもかかわらず前年度の返納額は251億円で、何のために溜め込んでいるのでしょうか。

しかも、今年度に事業が終わるコロナ支援関連基金にさえ(新規貸しは終わり利子補給が3年残る)、事業費見込みが計上されていると蓮舫は追及しました。

企業の内部留保じゃあるまいし、増税するなら基金の残金を一旦清算してほしいものです。基金に必要な額だけ一から積み上げればいいのではないでしょうか。

税金として「吸い上げ」たら、ノーチェックで使い放題、溜め放題の会計が多すぎやしませんか?

基金だけで190もあるなんてはじめて知りましたし、ことほどさように、税金の使い方をチェックできないような「会計」が知らないところに密かに生息しているようです。

蓮舫が指摘した基金の16兆6千億円や、「クールジャパン」の赤字事業など、日本の財政事情の不透明さは手のほどこしようがないほど広範囲に広がっていて、クールではありません。

いま大阪関西万博の破たん寸前の状況が取りざたされ始めましたが、下の表は「2005愛知万博」と「2025大阪万博」の万博協会職員数の比較表です。

単純比較は無理もあるでしょうが、2023年4月時点で643人もの職員がいて、それぞれがどんな仕事をすれば、現状のようなズタボロ万博になってしまうのでしょうか。誰かに説明してもらいたいものです。

しかも報酬は、月額にして10万円から200万円の職員がいて、常駐したり本業との兼職で名前を連ねているわけでしょうが、野球のグランドに立ってプロとして報酬をもらえばやることは一つ「野球に勝つ」ことと同じように、万博協会に属していたら万博を滞りなく開催することがお仕事のはずなのに、いったい何のための報酬をもらっているのでしょう。

大阪維新の無能は周知のこととはいえ、職員の報酬の原資は税金のはずですから、万博協会としてしっかり説明責任を果たしてもらわないと納税者としては納得できません。

ということで、税金の無駄使いや使い方の不透明さについて憤りを感じざるを得ません。

とり急ぎ大阪万博は開催を中止し協会を解散し、無駄な政府基金は即刻廃止して、困窮する国民生活に資する税金の使い方を考えてもらいたいところです。