遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

藤井聡太五冠 来期順位戦のA級に昇級が決まり名人挑戦者争いに名乗りを上げることになりました

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順位戦を終えインタビューに答える藤井竜王(左)と佐々木勇気七段

将棋の順位戦で、今期の最終戦まで持ち越されていたA級への昇級争いで、藤井聡太五冠が佐々木勇気七段に勝利し 、来期のA級への昇級を決めました。アッパレ!

終戦は、先手番の佐々木が主導権を取り、優位を保ったまま終盤にさしかかりました。(ドキドキ)

この対局で藤井五冠が負けたとしても、昇級がかかったライバル棋士二人(稲葉と千田)が負けると藤井の昇級は叶ったのでしたが、途中経過はライバルたちが優位に対局を進めていて、とてもヤキモキしていました。

終盤、佐々木の疑問手が出て形成は一気に藤井有利に傾き、その後は危なげなく(とはいえハラハラしていました)勝利して、ライバル棋士たちの勝敗に関係なくいち早く昇級を決めることができました。

藤井はB級1組の最終成績を10勝2敗のトップの成績で通過し、いよいよ来期はA級棋士10人の仲間入りを果たし、名人戦の挑戦権をかけて6月から来年の3月までの総当たりリーグ戦を戦うことになります。

ちなみに今期の名人戦挑戦者(A級の覇者)は2年連続斎藤慎太郎八段となり、4月から渡辺明名人との7番勝負を戦うことになります。

また、29年間連続A級に在籍していた羽生善治九段は、A級からの陥落が決まりした。つまり、羽生と藤井聡太が入れ替わることとなり、時の流れを感じる感慨深い順位戦の結果となりました。

来期藤井五冠がA級での戦いを制して挑戦権を得て名人になると、史上最年少の名人誕生となります。

来期は、自身が保持するタイトル戦を中心とした対局で1年間を過ごすことになる藤井五冠は、対局数がぐんと減ることになりますが、スケジュール的には引き続き大変なシーズンとなると思います。体調を整えて万全の体制で名人戦への挑戦権を獲得してほしいと心から願っています。

 

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順位戦最終局を終え、佐々木七段と感想戦で対局を振り返る藤井聡太五冠