遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」「東京・大阪・兵庫の木を伐るバカども」

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ずいぶん暖かくなってきました。木々の芽はしっかり存在感を増してきて、芽吹きはすでに始まっています。
上の(拙い)画像は、九州にいる娘が撮った当地のしだれ梅です。しだれ梅の画像を最近よく目にしますので、全国各地の観光名物として貢献している樹木のようです。

切る馬鹿、切らぬ馬鹿」という故事・格言がありますが、桜は切ったところから菌が入ったりして弱まることを戒めていて、梅は放置せずにこまめに剪定してやる方が花や実がよくつくことから、転じて物事は一様ではないことのたとえにもなっているようです。

東京都は東京五輪の前に、街路樹や公園の木をかなり伐採したと伝え聞きます。

短期間のパブリックビューイング会場のために、代々木公園の広範囲の樹木の剪定が計画されていたこともニュースになりました。

東京は大阪に比べると公園や街路樹が整備されていて緑豊かに感じるのですが、せっかくの豊かな首都のシンボルを切り倒すのかと残念でならないと感じていました。

自治体の発想は、木が育っているところは金にならないどころか金がかかる無駄な場所だという貧しい発想なのだと思います。木を切って更地にして高く売る、みたいな発想もあるのでしょう。その象徴的なものが、神宮外苑地区の再開発に伴い、約1000本の樹木が伐採される可能性があるというニュースでした。

たとえば、ニューヨークのセントラルパークの木を伐ることがニュースになれば、ニュヨークはブーイングの嵐になるでしょうし、市長はクビになるでしょう。また、ニュースにならないうちにこっそり伐採工事がはじまれば、工事阻止のためのデモが起こり工事は中止されると思います。

おとなしく従順な人たちが住む東京の緑は皇居だけになってしまうようなことにならないために、人を排除しない自然にもやさしい知事を選ぶべきだと思います。

また、東京のみならず、大阪や兵庫でも同じように「木を切るバカ」が維新の会を中心に生えてきまして、大阪市の公園や兵庫県が管理する公園の木が伐採されています。

モグラたたきのモグラのように、いろんなことで維新の悪政がつぎからつぎへと顕在化してきて、モグラを叩くハンマー(市民の声やメディアの力)が明らかに力不足ですので、モグラが悪さをし続けています。公園の木の伐採もそのモグラの仕業であることは言うまでもありません。

さらに、兵庫県が管理する明石城の周辺の明石公園は、維新の会の県知事が当選するや否や、裸同然に木を伐られてしまいました。兵庫県知事は大阪で財政部長をしていた人物で、大阪での乗りで木を伐って商業施設にして小銭を稼ごう?としているようです。

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明石公園の樹木伐採前後の比較画像

かと思えば、福岡では公園の樹木の伐採計画が住民の反対の声で計画が変更となる事態になったというニュースもあり、市民の普通の感覚が行政に反映された結果となったようです。

 ということで、「東京や大阪の木を伐るバカども」が象徴するように、日本中にこころの貧しい政治が繰り広げられていて、哀しいやら情けないやらのきょうこの頃であります。

ところで、ジョージ・ワシントン少年が父親が大切にしていた桜の木を過って斧で伐ってしまったエピソードで、正直に罪を認めたジョージを父親が許したという真相は実は違っていて、「ジョージがまだ手に斧を持っていたので父親は彼を許したのだ」というブラック・ジョークが好きでした、私。