遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

「ニッポンは発展途上国以下」って、知ってますけど

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上はNHKの調べた世界のワクチン接種回数。日本のそれはさざ波程度だ。ワクチンの接種率こそさざ波程度のことなのだ、涙涙。

オックスフォード大学の調査によらなくとも、われわれ生活者は十分に実感している。

日本のコロナ政策は失敗で、ワクチンの接種の遅延と混乱がそれを表象している。

何か努力をしてその結果の失敗だというのではなく、どさくさに紛れて人流を無視した「GoToキャンペーン」というを特定のステークホルダーにだけに金が流れる「金流システム」を作ったことが、救いようのない許されざる失敗のはじまりだった。

そして、手をこまねいて金を惜しんでいるうちに、変異株が渡ってきて日本のコロナ感染は「小康状態」から一気に「重篤」に移った。

台湾やニュージーランドやオーストラリアとおなじ島国だから、日本は海外からの防疫もやりやすいはずだったのに、コロナの変異株は人流を無視したずさんな窓口を設けている国境を通過してしまった。

80%以上の国民がワクチンを接種しているならそれも有りなのだろうが、発展途上国以下の水準の接種率のままなのだから何から何まで悲惨な状態だ。

菅義偉が7月末までに高齢者の接種を終えると豪語したため、8月以降に接種がずれ込むと報告している自治体に総務省が電話をかけて「7月末までに前倒しせよ」と協力要請しているようだ。

総務省の課長など幹部クラスが、当該自治体の市長に直接協力要請をしているそうなのだ。交付税課長から電話を受けたら、気の弱い首長さんなら来年の交付税の額を心配する「圧力」を感じたかもしれない。

もし私が首長でその電話を受けたなら
「ワクチンもまだ十分に届いてないのに、それこそ仮定のことに約束はできない」
「こんな電話してくる前に、厚労省にワクチン接種できる人間の手配をするように協力要請してくれたまえ」
「ついでに言っとくけど、来年の交付税は、まさか今年の水準じゃないだろうね」
と言ってさっさと電話を切るだろう。

ということで、私に届いたワクチン接種券は神棚に祀ったままだ。ワクチンが確保できてから、市の担当課は接種対象者に接種日と場所の指定をしてくれればよかったのに。その指定に都合がつかない市民の差配だけをしていればよかったのに、発展途上国の小さな都市だからそうはいかなかったのかな、笑笑。