遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

バンビのようでタイガーのように強い囲碁新名人/芝野虎丸

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囲碁の三大タイトルの一つ「名人」を、19歳の芝野虎丸(しばのとらまる、上記画像右)が獲得しました。十代での囲碁タイトル獲得は史上初のことでした。

 

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芝野名人は、囲碁界では藤井聡太並みの将来性のある天才棋士なのですが、このタイトル獲得で虎丸の知名度は広く知れ渡ることになりそうです。

虎丸という勇ましい名前は囲碁棋士にぴったりフィットしていると思いますが、碁盤に石を置いても音を立てない繊細さを持ち合わせています。

風貌は「虎」というより草食系の「鹿」のようです。

最近はスピーチやインタビューも慣れてきた感じですが、おとなしくて「虎」というより「借りてきた猫」のようでもあります。

しかしながら、彼の碁の棋風はまさに「虎」のごとく勇壮なようで、線の細さはないようです。バンビのような風貌ながらタイガーのように強い新名人と言えましょう。

虎丸の2歳上の兄もプロ棋士の芝野龍之介。兄が龍で弟が虎、まさに「竜虎」と呼べる最強の兄弟といえます。ただし、中卒で一気に名人まで駆け上がった弟・虎丸に比べて、大学に入学した龍之介は現在二段で、今後の活躍が期待されます。

何かのテレビで見たのですが、4人兄弟(姉・龍之介・虎丸・妹)の芝野家は子ども部屋を作らずにみなリビングで勉強をしたりゲームをしていました。リビングで集中できる子が成長して良い仕事をするようですね。うちの娘たちに応用するには20年遅かった、残念ですw。

さて、来る10月25日から、王座戦が始まります。井山王座への挑戦権を得たのがこれまた芝野虎丸名人です。井山の地元大阪(ウェスティンホテル)を皮切りに全5局の対局が日本各地で行われます。

井山ファンの私としては、スイスイと3連勝して防衛を果たしてほしいのですが、虎丸君の実力が問われる面白い注目の対局になりそうです。いずれにしろ、若い名人の誕生で囲碁人気が高まればいいと思います。 

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小学4年生当時の芝野虎丸クン