遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

東海大学あっぱれ!/箱根駅伝2019

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箱根駅伝2019、2日間テレビ観戦。(上記画像は、今大会の約4割の選手が履いたというナイキの厚底シューズ)

東海大学、優勝おめでとう。

初優勝というのに驚いた。佐藤悠基が所属していた頃に優勝していたのかと思っていたが、箱根での優勝は初めてなんだという。

いつの間にかユニフォームのデザインがきりっとした感じに変わっていて、チーム力向上にも一役買ったかもしれない。

往路は東洋、復路は青学が優勝したにもかかわらず東海大の安定したレース運びは見事な総合優勝につながった。あっぱれ!

監督の両角速(もろずみはやし)は、自身も東海大学の出身の陸上選手だったそうで、私は現役時代を存じあげないが、高校や大学での監督実績から優れた指導者だと想像できる。両角は、佐久長聖高校の監督を経て2011年に東海大の監督になったそうで、佐久長聖では佐藤悠基や、昨年マラソンンの日本最高記録を塗り替えた大迫傑(すぐる)を育てた。

いま選考中の開高健ノンフィクション賞最終候補作に、東海大学駅伝チームと両角監督を描いた佐藤俊の「箱根0区を駆ける者たち」が残っていて、審査員の一人の茂木健一郎が傑作だとツイートしている。おそらく、打倒青学というテーマのチーム作りを描いているのだろうと思うが、今年読むべき一冊だと思っている。

私は青学の5連覇を応援していたが、往路でトップと5分以上差がついた時点で、難しいかなどうかなと思っていた。復路の走りっぷりは、さすがに4連覇してきた横綱らしい走りで、優勝した東海大とともに、総合記録の新記録を出した。また復路優勝と、復路の新記録を樹立したのはさすがに青学、これまたあっぱれだった。

また、ゴール前で笑顔で2位のランナーを待つ選手たちの姿が、ふんわりとした雰囲気の青学チームらしくて清々しかった。全日本大学駅伝出雲駅伝を優勝した青学が、箱根は2位だったので「3冠」は達成できなかったが、「大学駅伝の横綱」らしい堂々としたレース運びと、それまでの練習過程に拍手を送りたい。

また、往路優勝だった東洋大も、11年連続3位以内という素晴らしい記録を継続中だということで、これまた立派なチームだった。あっぱれ。

ところで、監督のパワハラ問題で週刊誌沙汰になった某チーム。
私は、何年も前からその監督の立ち居振る舞いを映像だけで見て、妻に「あの監督がいる限りあの大学はせいぜい2位止まり」と言い続けている。有能な選手たちが楽しくなさそうだし、監督を解任しないと優勝はないだろうと思われる。