遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

麗しい平和外交だ/南北首脳会談

イメージ 1

長らく腐りきったばかげた政権の下で暮らしていると、少しでも麗しい指導者たちを見ると、心が動く。

今日の韓国と北朝鮮トップの南北会談の一部始終を見ていて、心底感動した。

「平和外交」をライブ放送で目の当たりにして、感涙がにじみ出てきた。

韓国の国民は、学校の特別授業や街頭のプロジェクター画面でその放送を見て、喜びと希望に感動していたようだ。

文大統領と金委員長。親子ほど年の離れた両者は、今日何度握手したことだろう。初対面の後、国境のコンクリートブロックを挟んで、お互いの国を瞬間移動し、両国間をトップの二人が相互に訪問するという偉業を史上初めて実現させた。世界を和ませた、麗しい世紀のショートカット外交だった。

プレス会場でプロジェクター画面を見ていた世界中のジャーナリストから、歓声や拍手がわきあがったようだ。

二人だけの散歩の間には何を話したのだろう。彼らを遠くで眺めるだけだったが、このままうまくいってくれればと祈るばかりだった。

他人の幸せにいちゃもんをつけたい腐った人間も少なくないようで、NHKの国際部の解説者の「完全非核化が約束されているわけではないので、云々」という言葉が、それはそれで冷静に語っているのだろうが、意地の悪い腐った言葉にも聞こえてきた。

そんなことより、馬鹿な政権が今後取るべき態度のひとつやふたつくらい示唆してやれよ。それとも現政権は、いまの南北関係が平和に向かえば何か都合の悪いことでもあるのか?「国難解散」で成立した政権の足元が崩れるから都合が悪いかな。あー救いようがない。

なにはともあれ、暗黒の南北関係に一条の光が差し込んできた。まだ平和外交は始まったばかりだけど、南北の共同宣言を発表するところまでこぎつけただけでも、今日は会談の成果があったのではないだろうか。

歴史的な瞬間だった。長生きすれば、時には良きことに出会える。