遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

安倍晋三よ櫻井よしこよ、ワシは悲しい

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小林よしのりという私と同年の漫画家(思想家でもある)がいる。ざっくり言うと私と真逆の思想の持ち主である。どこまで行っても彼とはパラレルの道を歩くはずだったのだが、最近その道がクロスしたりしている。お互い還暦を過ぎて、一周回ってきたらほぼ同心円をめぐってきたような気もする。そう思わざるを得ないくらい、どうにもこうにも恥ずかしくて情けない首相とその周辺のお下劣さである。

私は、憲法は今のままでいいと思っているし、天皇制はなくてもいいと思っている。しかし、小林の「安倍はアメリカのポチ」「安保法制は100%憲法違反である」「立憲主義は守らねばならない」「安保法制は戦争法案だ」「隣国の悪口を言うネトウヨは美意識のかけらもない」などという主張に、拍手し賛同したい。

また、天皇のお言葉にかかる生前退位・譲位・摂政問題について、櫻井よしこ有識者会議のヒヤリングでの主張に対して「エセ保守」「皇統を滅ぼす気か」「頭が悪いのか、歳をとり過ぎた」「地獄に堕ちろ!」と、小林は痛烈に批判している。これについても、私は何ら反論することがない。拍手。

いまの天皇が今後も象徴を続けたら、どういうことに立ち至るかの例を具体的に上げて、それでもいいのかと櫻井よしこに突き付けている。私は小林の抱く危惧に、どうでもいいと思っているが、日本会議や桜井は小林の描いた天皇をめぐる真っ当な具体的事態に対していちいち反論するべきであろう。

櫻井は、自慢のヘアスタイルをセットする所要時間くらいで、小林が指摘した具体的事態はシミュレーションできただろうに、それはうやむやにして、何がなんでも天皇は生きている限り天皇であり続けるべきだという病的な固定観念から一歩も出ない。(あるいは出られないフリをする。)ヘアスプレーで固めたような頭脳を内側に持つ頭の悪さである。センスのカケラもない。

櫻井よしこあたりから、「そろそろ皇室の女性も宮家を持って、天皇継承順のナンバリングを付してもしてもいいのじゃないかしら」くらいの発言が聞かれれば「おうーさすがやなー」と賞賛されそうなのに、所詮エセ保守だから何の進歩も調和もない。

安倍や櫻井や日本会議よ、どこへ行く。そこへ行くならおまえたちだけで行けと、どれくらいの知識人やメディアが意思表示をしているというのか。小林のように面と向かって罵倒していないではないか。

それが、ワシはかなしい。


小林よしのりの「主張」(ウィキペディアより)
安倍晋三の米議会演説に、「アメリカに媚びたその自虐史観にムカムカした」「安倍首相が靖国参拝をしても、わしはアメリカのポチに成り下がった奴が、英霊を愚弄するんじゃないと怒るしかない」と発言している。

・(自身は)改憲論者でありながらも、「憲法9条は100%信じてないが、集団的自衛権を行使容認する安保法案は100%憲法違反である」「『立憲主義』は守らねばならない」として、日米安全保障条約を強化する平和安全法制(安保法制)は「従米法案」であると指摘して反対の意を表している。

・平和安全法制(安保法制)の呼称について、「『戦争法案』はレッテル貼りだと言うが、お世辞にも『平和安全法案』なんて言えない」「同盟国の戦争の後方支援として、武器弾薬人員を供給する兵站の役目を担うのなら、完全に『戦争法案』である。野党は堂々と『戦争法案』という言葉を多用すべきである」と発言している。

・しばしば「ネトウヨの生みの親」と指摘されるものの、小林はネトウヨを蔑視しており、「ネトウヨは『戦争論』の副作用である」「隣の国の悪口で自我を肥大させ尊大になっている日本人なんて美意識のカケラもない」と強く批判している。

・「ネトウヨ系のヤツは、強硬なことを言っておけば保守なんだ、愛国者なんだと思っている」「しかも、君たち年収200万円以下の下層でしょ?・・・それでいいわけ?」「自分の立場に対して満足してないって、そこをちゃんと怒れよって言いたくなるよね」などと非難した。

・また、2012年12月27日の朝日新聞朝刊で、自身の著作『おぼっちゃまくん』を使った安倍総理大臣への辛辣な風刺イラストと共に、「安倍晋三首相と、いわゆる『ネット右翼』は共生関係にある」と指摘した。

小林よしのりのブログより
2016.11.15(火) 
 
政府の「生前退位 有識者会議」のヒアリング2回目で、
「摂政でいい、終身天皇が安定的だ」とデタラメ言ってる無知な
櫻井よしこを昨晩、テレビで見たが、つまりこういうことだ。 

認知症になっても天皇を続けろ。息してるだけでいい。」
香淳皇后のように、認知症でメディアに全然現れなくなっても、
まだ生きてるらしいという噂だけの存在になってもいい。」
天皇の尊厳が失われてもいい。」
天皇を見たこともない子供が育ってきてもいい。」
「皇太子を摂政にして、外国を訪問するときは天皇の代理扱いで
いい。祝砲も21発ならなくていい。相手国の元首に会うときも、
対等な関係にならなくて、礼を失しても構わん。」
天皇認知症のまま100歳まで生きたら、皇太子は摂政のまま
80歳近くになってもいい。」
「80歳近くの天皇が誕生して、ほとんど天皇の仕事の業績が
残せないまま、崩御してもいい。」
「次の天皇秋篠宮と、どちらが先に亡くなるか、分からない
状態になってもいい。」
「皇太子殿下も不在のままで、30年以上が経過してもいい。」
「0歳の子が30歳になるまで、年老いた摂政しか見たことが
なくて、天皇という存在も、皇太子という存在も知らないままで
いい。」
「国民の皇室への関心がどんどん薄れてきて、なくてもいい
という世論が多くなるのは必至だが、それでもいい。」 

これが櫻井よしこの主張である。
恐らく想像力が欠如していて、ここまでのシミュレーションを
してないだろう。
考えなしのエセ保守なのだ。
自分の主張が、皇統を滅ぼす結果にしか繋がらないことが
分かってないのである。
頭が悪いのか、歳をとり過ぎたのだ。
たとえ自分が「男系固執者」であっても、皇統の未来を真剣に
考える態度がないのならば、保守ではない。
天皇制をなくすべきという左翼の方がよっぽどマシである。
尊皇を騙りながら、天皇陛下の願いを踏みにじる逆賊
というのが一番腹が立つ!
地獄に堕ちろ!