遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

美しい国のコソ泥議員たち

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学生時代、バイト先で社長に白紙の領収書をねだる営業マンがいました。バイト仲間で、あの領収書は最強やなあ、などとうらやましがっていたものです。

『がめる』の解説
[1] がめるとは人の物を盗むことをいう。ただし、強盗や恐喝のような暴力や脅しで無理矢理盗るものでなく、人の目を盗んでちょろまかすといったニュアンスで使用する。
[2] がめるとはより大きな利を得るため、がむしゃらになること。この意味では麻雀よく使われ、大きく点で上がれるよう、貪欲に有効牌を集めることをいう。

世の「議員」と名の付く人々は、なんでそんなに政務活動費を「がめる」んでしょうか。

■そもそも金もうけのために議員になっている
生活費のために議員をやる人がいても別に構わないのですが、せめて報酬に見合う仕事はするべきでしょうし、必要以上に報酬が高いので金儲け目当ての議員の出現が後を絶たないのではないでしょうか。

■金がなぜ欲しいのか
金があれば、世間から尊敬されるとでも思っているのでしょう。立派な車に乗り、豪邸に住み、飲み食いに困らず、ゴルフもやりたいし、世間にちやほやされたいのでしょう。
それと、選挙に金がかかるのでしょう。「ちやほやされたい議員」は、普段から飲み食い以外何も政治活動をしていないので、豊富に金をかけた選挙活動をしないと当選できないという悪循環から抜けられないのだと、容易に想像できます。
政治活動とは選挙活動ではないのです。

■どうすれば真っ当な議員が出てくるのか
地方議員に限って言えば
報酬は実働日×5万円(県議や政令都市レベル)市議町議で実働日×2~3万円位で十分で、足らない分は自分の正業や正職で補うことにします。その代り議会は、正業に触らないよう夜7時ころから開催するという配慮をします。それでも議員になりたい奇特なお方なら、それは尊敬に値します。
アメリカでは、連邦制ということもありましょうが、地方自治体の議員数は少なくて(日本の5分の1程度)、報酬も低くて、議会はほぼボランティア議員で構成されているようです。

ニューヨーク市人口800万人、議員数51人、報酬11万ドル約1200万円。
これに対して、わが市人口30万人弱、議員数30人、報酬年1120万円+政務調査費
わが市の議員なんて活動しているのをほとんど見たことがないので、報酬は180万円で議員定数は15人位で十分、市政に何ら支障ありません。
国会は議員報酬は後回しにしても、政党助成金を廃止し、議員定数をまずは3割くらい減らし、「一票の格差」をなくすことから始めましょう。

■それから、金のかからない選挙制度を考えるところに来ているのでしょう。立候補者の金の掛け方に左右されない選挙制度を考えることでしょう。あのおびただしい数のポスター看板や選挙カーでの連呼による選挙はもうやめにしませんか、ということです。よその国で、ああいう馬鹿げたお恥ずかしいことをやっているとは思えないのですが、いかがでしょうか。

兵庫県議の号泣議員は裁判で有罪になりましたが、9人の富山市議は辞職したから罪は問われないのでしょうか。彼らは退職金や議員年金(制度廃止によりもらえない議員もあり)も支払われるようです。美しい国ニッポンは、コソ泥議員たちが多くて、情けない限りであります。恥を知れ。(画像は美しい富山市