遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

天皇の「お気持ち」を汲んで

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天皇の「お気持ち」、一字一句漏らさず拝聴しました。

今上天皇戦後民主主義の申し子のような存在で、家庭教師のヴァイニング夫人の影響が大きいといわれる。慰霊の旅や災害地への慰問の旅を「国の象徴」として務められ、天皇皇后両陛下のそんな姿を見たり接したりした国民は、心安らぐ思いを抱く。若いころは、皇室なんていらないと思っていたが、今上天皇が国民の幸せや安らぎを望んでおられる姿を、認めないわけにはいかないと思うようになった。

両陛下に接する人たちが、ありがたいような安らぎを覚えるような笑みを浮かべるのは、お二人の姿や態度に、「裏切り・大嘘・傲慢・対立・収奪」のような不安を我々に覚えさせるような要素がまったく存在しないからだ。純粋に国民を労う務めを果たしている唯一の存在だ。それが象徴としてのお役目だし、心から国民のことを思っているから可能になる務めだ。ホラ吹き政権とは雲泥の差の本物度合いで、天皇は、日本会議神道政治連盟とは最も遠い存在だと認識した。

今回の「お気持ち」にも、象徴の務めや国民の幸せを思われているからこその、「生前退位」の意志が強く込められていた。「特別法」などでお茶を濁しては不敬であろう。憲法を変えることなく、皇室典範を改正してほしいと願っておられることは明らかである。もうお歳なのだから急を要することで、政府の言う有識者による会合などで道筋をつけようなどというのでは遅いのではないだろうか。勝手な憲法解釈は閣議で変更するくらいなのだから、ぐずぐずするのは許されないだろう。

陛下のお気持ちは、国民のほぼすべてが理解できた。国民の声はひとつ、生前退位が可能な皇室典範を望むばかりなり。これを契機に憲法改正なんぞという暴挙を許してはならない。野党は重要な政権チェック項目が一つ増えた、めげないでほしい。