遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

白いクレマチス/クロード・モネ

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作者 クロード・モネ   製作年 1887年
寸法 92 cm × 52 cm 所蔵 マルモッタン美術館、パリ

少し早い春を感じながらのウォーキング。ウグイスの初音、開花し始めたミモザレンギョウモクレンユキヤナギに早春を感じます。小鳥たちも活発に活動を始めました。中には、南から渡ってきたばかりの鳥もいるかもしれません。

というわけで、京都市美術館で開催中の『モネ展 ―「印象、日の出」から「睡蓮」まで―』から、「白いクレマチス」をご紹介。

私はつる性植物が苦手で、まだクレマチスを育てたことはないのですが、この花はガーデニングではおなじみの多年草で、春に開花して長く花を咲かせてくれます。
交配が容易なのか、原種から派生した品種は2000種を超えるといいます。花の構造や色や色の組み合わせも多彩な植物で、一度栽培をしようかと思っています。

さて、1887年のモネによって描かれたクレマチスは、縦長のキャンバスに大胆に表現されています。つる性で空に向かって伸びる特性にぴったりのキャンバスのスタイルだと思いました。大胆な筆致ですが、丹念に書き込まれていて、それは画像からでもうかがい知ることができると思います。

本物のクレマチスに負けない、生命感溢れる大胆で丹念な表現であります。こういう作品から知らず知らずのうちにエネルギーをもらっているような気がします。

本作は過去に見たことがあるのか思い出せませんが、この歳になると(62歳)「いいなあ」と思える作品なのだとも思ったしだいです。ホワイトデーにふさわしい一枚をご紹介しました。