遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

最善のための汗に感動する/世界陸上

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2年に1度のお楽しみ、世界陸上が開幕した。

日本勢はいまのところ振るわない。ことに男子マラソンは、入賞者さえ出なかった。女子マラソンについては、3人の代表の選考過程で陸連でもめた経緯(増田明美が選考について陸連批判、第一生命の山下佐知子監督が陸連に抗議)もあるので、本番レースも注目したい。

ところで、陸上の花形レースの一つが男女の100m。
女子は、福島千里が予選では伸びやかな走りを見せてくれたが、準決勝で精彩を欠いて敗退した。でも、自己最高にあと少しのところまでタイムが伸びてきたので、まだまだこれからが楽しみである。
女子決勝は、「緑の黒髪と黄色いひまわり娘」ジャマイカのチャーミングなスプリンター、フレーザー・プライス(画像)が貫録の2連覇。また2位にはオランダのシパーズが、白人選手として珍しい短距離レースの上位入賞となった。

一方男子の100mは、ケガが癒えたウサイン・ボルトが予選・準決勝とガトリンより遅いタイムで、金メダルはどうかな?と思わせたが、10秒79というタイムでかろうじて金メダルを取った。第一人者健在といったところで、100mの後半の伸びは全盛時を思わせるもので、これで200mも楽しみになった。

ところで、世界陸上のキャスターは1997年から織田裕二中井美穂が務めている。2年に1度の短期間開催大会とはいえ、18年間も同じ番組で同一カップルでメインキャスターを務めるというのは、ギネス記録ものである。今やこの二人でなければ、なんだか物足りなくなってきた。織田裕二の興奮で裏返った声を聴かないと始まらない、といった感じである。

北京大会は、ほとんど時差がなしで、夜のゴールデンタイムに競技が楽しめるのがうれしい。可能性を追求するために最善をつくそうと汗まみれになっている選手を見るのは、実にさわやかで感動的である。