病気ではないが、権力の座に長くいると性格が変わる、一種の人格障害に「傲慢症候群」という症例があるという。これはCEOなど企業のトップにあてはめた症例なのだが、国、地方自治体、官僚、役所、家庭等々、どんな組織やグループのトップにも当てはまるように思う。
加えて、いまもっとも「傲慢症候群」に陥っているのは、われらの内閣総理大臣ではなかろうかとも思う。百田のような、安倍周辺に生息する人間たちにも当てはまるのではなかろうか。
下にあらわした「傲慢症候群」の14症例を見ると、彼らに当てはまるものが多いのではないか。
顔色一つ変えずに逃げたりとぼけたり論点をずらしたり、時には野次ったりする。
傲慢トップは経営リスクか 「人格障害」ビジネス界注目
トップが助言に耳を傾けず、冷静な判断ができなくなって経営につまずく。これを「傲慢症候群」と名づけ、提唱しているのは神経科医の経歴をもつ、英政治家のデービッド・オーエン元外相・厚生相(76)だ。病気ではないが「権力の座に長くいると性格が変わる人格障害の一種といえる」という。
長く権力の座にあると、自信過剰になり、周囲が見えなくなる。
ニューヨークで、乗務員のサービスに激怒して飛行機をひきかえさせた「ナッツ騒動」も、「傲慢」の代表例だ。
オーエン氏は、「傲慢症候群の14の症例」を示している。対策として「暴走しはじめた本人に目を覚まさせる側近をつける。精神カウンセリングをうける努力をしてもらい、手がつけられない場合は辞めてもらうべきだ」と話す。
「傲慢症候群」の14症例
①自己陶酔の傾向があり、「この世は基本的に権力をふるって栄達をめざす劇場だ」と思うことがある
②何かするときは、まずは自分がよく映るようにしたい
③イメージや外見がかなり気になる
④偉大な指導者のような態度をとることがある。話しているうちに気がたかぶり、我を失うこともある
⑤自分のことを「国」や「組織」と重ねあわせるようになり、考えや利害もおなじだと思ってしまう
⑥自分のことを王様のように「わたしたち」と気取って言ったり、自分を大きく見せるため「彼は」「彼女は」などと三人称をつかったりする
⑦自分の判断には大きすぎる自信があるが、ほかの人の助言や批判は見下すことがある
⑧自分の能力を過信する。「私には無限に近い力があるのではないか」とも思う
⑨「私の可否を問うのは、同僚や世論などのありふれたものではない。審判するのは歴史か神だ」と思う
⑩「いずれ私の正しさは歴史か神が判断してくれる」と信じている
⑪現実感覚を失い、ひきこもりがちになることがある
⑫せわしなく、むこうみずで衝動的
⑬大きなビジョンに気をとられがち。「私がやろうとしていることは道義的に正しいので、実用性やコスト、結果についてさほど検討する必要はない」と思うことがある
⑭政策や計画を進めるとき、基本動作をないがしろにしたり、詳細に注意を払わなかったりするので、ミスや失敗を招いてしまう
(朝日デジタル 2015年3月15日 http://digital.asahi.com/articles/ASH3C0HR8H3BUHBI02W.html )