遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

「傲慢症候群」と安保法制

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病気ではないが、権力の座に長くいると性格が変わる、一種の人格障害に「傲慢症候群」という症例があるという。これはCEOなど企業のトップにあてはめた症例なのだが、国、地方自治体、官僚、役所、家庭等々、どんな組織やグループのトップにも当てはまるように思う。

WEBRONZAで香山リカが、百田尚樹を「ヒューブリス(傲慢)症候群」だと見ている記事を書いている。私もそれに賛成だ。
加えて、いまもっとも「傲慢症候群」に陥っているのは、われらの内閣総理大臣ではなかろうかとも思う。百田のような、安倍周辺に生息する人間たちにも当てはまるのではなかろうか。

下にあらわした「傲慢症候群」の14症例を見ると、彼らに当てはまるものが多いのではないか。
安倍総理は、演説(鳥肌ものの気持ち悪さだけど)するときより、筋書きの読みにくい委員会での答弁や党首討論などを見ていると、確かに人格障害なんじゃないかと感じることがある。
顔色一つ変えずに逃げたりとぼけたり論点をずらしたり、時には野次ったりする。

こんな人格障害の人間にわが国の命運を預けたくない。安保法制は、強行採決することなく廃案にされたい。


傲慢トップは経営リスクか 「人格障害」ビジネス界注目

トップが助言に耳を傾けず、冷静な判断ができなくなって経営につまずく。これを「傲慢症候群」と名づけ、提唱しているのは神経科医の経歴をもつ、英政治家のデービッド・オーエン元外相・厚生相(76)だ。病気ではないが「権力の座に長くいると性格が変わる人格障害の一種といえる」という。

長く権力の座にあると、自信過剰になり、周囲が見えなくなる。
ニューヨークで、乗務員のサービスに激怒して飛行機をひきかえさせた「ナッツ騒動」も、「傲慢」の代表例だ。

 オーエン氏は、「傲慢症候群の14の症例」を示している。対策として「暴走しはじめた本人に目を覚まさせる側近をつける。精神カウンセリングをうける努力をしてもらい、手がつけられない場合は辞めてもらうべきだ」と話す。

「傲慢症候群」の14症例

①自己陶酔の傾向があり、「この世は基本的に権力をふるって栄達をめざす劇場だ」と思うことがある

②何かするときは、まずは自分がよく映るようにしたい

③イメージや外見がかなり気になる

④偉大な指導者のような態度をとることがある。話しているうちに気がたかぶり、我を失うこともある

⑤自分のことを「国」や「組織」と重ねあわせるようになり、考えや利害もおなじだと思ってしまう

⑥自分のことを王様のように「わたしたち」と気取って言ったり、自分を大きく見せるため「彼は」「彼女は」などと三人称をつかったりする

⑦自分の判断には大きすぎる自信があるが、ほかの人の助言や批判は見下すことがある

⑧自分の能力を過信する。「私には無限に近い力があるのではないか」とも思う

⑨「私の可否を問うのは、同僚や世論などのありふれたものではない。審判するのは歴史か神だ」と思う

⑩「いずれ私の正しさは歴史か神が判断してくれる」と信じている

⑪現実感覚を失い、ひきこもりがちになることがある

⑫せわしなく、むこうみずで衝動的

⑬大きなビジョンに気をとられがち。「私がやろうとしていることは道義的に正しいので、実用性やコスト、結果についてさほど検討する必要はない」と思うことがある

⑭政策や計画を進めるとき、基本動作をないがしろにしたり、詳細に注意を払わなかったりするので、ミスや失敗を招いてしまう

(朝日デジタル 2015年3月15日 http://digital.asahi.com/articles/ASH3C0HR8H3BUHBI02W.html )