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あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

安倍政権は「独裁の始まり」

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安倍政権は「独裁の始まり」=小林、長谷部氏が痛烈批判
 憲法学者の長谷部恭男早大教授と小林節慶大名誉教授は15日、日本記者クラブで記者会見し、集団的自衛権の行使を可能とする安全保障関連法案について「憲法違反」との見解を重ねて示した。この中で、小林氏は「憲法を無視した政治を行おうとする以上、独裁の始まりだ」と安倍政権を痛烈に批判した。(時事通信)

小林節 慶応大学名誉教授、長谷部恭男 早稲田大学法学学術院教授
憲法と安保法制」2015.6.15

この二人の会見を(動画YouTubeで)1時間30分かけて一部始終を視聴した。痛烈な政権批判は実に痛快だった。

まず一人ずつ、それぞれ30分ほどかけて「安保法案」が違憲である根拠を述べられた。
小林教授は、やわらかい言葉や分かりやすいたとえを交えて、法案と憲法の整合性のほか、経済的にも不合理な法案だと言い、政治の劣化などについて「このままでは独裁国家になる」との警鐘を鳴らす。野党の奮起や次の選挙の重大な役割についても言及した。

長谷部教授は、歯切れの良い考え方(論法)で、その対象となる「安保法制」を陳腐化させ、裁判で無罪を勝ち取る寸前の弁護人陳述を見るようであった。審査会後、「長谷部は素人」だと言った与党議員への反論と、「滝川判決」を持ち出した政権を淡々と、しかし完膚なきまで論破した。

「小林・長谷部劇場」は、ケレン味なく、「法案」のまやかしを大舞台で披露してくれ、大向こうをうならせる名演だった。質疑応答も含めた1時間30分の会見は、実に短く感じた。それは、とても質の高い意見の表明・その客観的論拠の示唆によるところが大きい。勉強になりました!

遠くの明りが、また少し近づいた。