遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

アリア・カンティレーナ/エリーナ・ガランチャ

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本日ご紹介の1枚は、1976年ラトビアのリガ生まれの歌姫エリーナ・ガランチャのオムニバス・アルバム「アリア・カンティーレ」。この冬はずっとこのCDを聞きながら目覚めたときにまどろんだり、本を読んだり、眠りに落ちたりしている。

「アリア」は、オペラやオラトリオ(宗教歌劇)やカンタータ(歌唱曲)の独唱部分。「カンティーレ」は、小さな歌曲のこと。
要するにこのアルバムは、ロッシーニオッフェンバックのアリアや歌曲を集めたオムニバス・アルバムである。

ガランチャは、このCDを聞くまで知らない歌手だったが、歌声を聴くとメゾソプラノ歌手だからか、高音が尖った感じのしない表現力のある歌声が素晴らしい。
2013年、ウィーン国立歌劇場で「カルメン」の主役をつとめたという。ソプラノ歌手にも変身できるのだ。当年とって37歳の彼女は、いまもっとも油の乗り切ったプリマドンナなのだろう。

彼女の歌を支える、名門のドレスデン国立歌劇場管弦楽団の演奏も素晴らしい。
 

『アリア・カンティレーナ』 エリーナ・ガランチャ(メゾ・ソプラノ)

1. チャピー:とらわれ人の歌
2. マスネ:ウェルテル…ウェルテル…だれに言い当てることができたでしょう
3. オッフェンバック:見たまえ、わななく弓の下で―それが愛かい、愛の勝利かい!
4. ロッシーニ:私は苦しみと涙のために生まれ
5. ヴィラ=ロボス:ブラジル風バッハ第5番~アリア
6. オッフェンバック:担え銃!…皆さんは危険がお好きで…ああ、私、軍人さんが好きなのよ
7. ロッシーニ:愛する彼のために
8. モンサルバーチェ:鳥の歌
9. R.シュトラウス:マリー・テレーズ!…私が誓ったことは…夢なのでしょう/

レスデン国立歌劇場管弦楽団&合唱団 指揮:ファビオ・ルイジ
録音:2006年7月