「プーシキン美術館展」で最も長く足を止めた作品。この作品を模写してみたいと思ったので、長い時間鑑賞していました。
この作品は、67歳で生涯を終えた彼の50代半ばの作品です。
活動の場を、パリから故郷のエクス=アン=プロヴァンスに移したセザンヌは、庭師たちを描いた連作を残しています。これはその一つ。筆の平らな面がそのままのタッチなのに、人物はちゃんと立体的に描かれています。
実際にこの作品を模写すれば、色使いの難しさに挫折すると思います。それは、フォルムをどうこうするという以前の問題で、挫折してもお勉強になるかもしれません。
平べったいタッチなのに深さや奥行きが存在するセザンヌ作品を見るにつけ、なるほどと思う伝説であります。