遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

直訴/田中正造と小澤征爾と山本太郎

直訴=一定の手続きを経ないで、直接に君主・将軍・天皇などに訴え出ること。
 
山本太郎の、園遊会での天皇への手紙手渡し行為。それで思い出したのが、小澤征爾昭和天皇への直訴。
 
ネット検索してみると、小澤が直訴したのは1972年のことだったようで、それから40年余り経ったことになる。私でも憶えているということは、当事者が小澤だったことと、直訴は不敬だと大騒ぎしていたからである。
 
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小澤は、当時解体を余儀なくされつつある日本フィルを助けてほしい、皇室にパトロンになってほしいという、口頭での直訴だった。残念ながら、小沢の直訴は報われなかった。
山本太郎は、福島の現状を訴えたようだが、国会議員なのだから直訴ではなく他の方法によるパフォーマンスもあっただろうが、いろんな意味でインパクトとしては申し分ないものになった。
 
直訴は、世が世であれば切腹を覚悟するような行為なのだろうから、山本の行為は勇気ある行動だ。でも、若いころからメディアを通じて彼を見ていると、軽薄なところもうかがえるので、あまり深く考えていなかったかも。その軽薄路線を知る人たちは、その延長線上で彼を批判するのかもしれない。
 
いずれにしろ、原発事故以降、福島はまだまだ大変なのだから今回の騒動でそっちに目を向けてもらえば、山本太郎ならずとも、良い結果なのだが、山本批判だけが先行しているのが残念に思う。
無所属の山本太郎与野党政党もメディアもネット言論もこてんぱんに罵倒しているが、原発処理や原発の未来の考え方について、はっきり態度に示せている山本の方が、他の政治家よりましだと思う。福島の方々もそういう思いだと思う。
 
今後、山本太郎田中正造くらいに頑張れば歴史的に評価されるのだろうが、その覚悟があるのだろうか、これで消えてしまうのかな。観察してみよう