遊びをせんとや生まれけむ

あらゆる芸術の士は人の世を長閑(のどか)にし、人の心を豊かにするが故に尊とい。夏目漱石

ドラゴン・タトゥーの女/デヴィッド・フィンチャー

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ドラゴン・タトゥーの女
The Girl with the Dragon Tattoo


ひさびさに映画鑑賞、その作品は「ドラゴン・タトゥーの女」。
スウェーデン生まれの大ベストセラー小説「ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女」の、ハリウッド版。
監督は、「セブン」ソーシャル・ネットワーク」のデヴィッド・フィンチャー

主人公の雑誌編集者ミカエル役はダニエル・クレイグで、現役007ジェームス・ボンドでもある。
007 カジノ・ロワイヤル& 007 慰めの報酬 http://blogs.yahoo.co.jp/tosboe51/65747881.html)
ボンドのように強くないのだが、ペンの力で巨悪と闘う編集者にちゃんと見える。

そしてもう一人の主人公が、反則わざまで使う非常に優秀な調査員、ドラゴン・タトゥーの女(リスベット)。
この、天才ハッカーにして人嫌いの孤独な女をルーニー・マーラ(私は印象に残っていなかったが
ソーシャル・ネットワーク」にも出演)が演じていて、彼女はアカデミー賞の主演女優賞候補にまでなった。

そして、ミカエルに仕事を依頼する巨大企業の元総帥役に、
サウンド・オブ・ミュージック」のクリストファー・プラマー
エーデルワイス」をもう歌うことはなかったが、
年を重ねて重ねてもなお相変わらずの紳士ぶりで作品に幅を持たせる。

原作を未読の人には登場人物の関係が少しややこしいのだが、
原作を読んでいる人には謎解きは終わっているので、未読の方々にはお楽しみが最後まで待っている。

主人公の二人のイメージは、スウェーデン版の同じ映画の主演者たちより原作に近い感じがして、
私は原作をとても楽しんだが、この映画でもう一度原作者スティーグ・ラーソンの世界を楽しむことができた。

1本の橋で陸続きになっているスウェーデンのとある島に住む、巨大企業を運営してきた一族の秘密が、
ドラマチックなテーマ音楽をまとった落ち着いた色合いの映像となって、もう一度私の前に現れた。

このシリーズ、第2弾以降も待ち遠しくなった。