サムシン・エルス／キャノンボール・アダレイ

　
今日は昨日からの雨が残り、帰宅時の道路には強風に黄色い枯葉が舞っていた。
というわけで、秋らしいアルバムを紹介する。

ジャズが好きという人で、これを知らない人はおそらくいない名盤のご紹介。
そのアルバムは、「サムシン・エルス」、輸入盤ならいまAmazonで694円！で買える。

冠名は、キャノンボール・アダレイ。
しかし、実質はマイルス・デイヴィスのリーダー・アルバムである。

オープニングは「枯葉」。
マイルスは例によってミュートをかけて、思い入れたっぷりに少し物悲しく、ウォーキング。
アダレイは滑らかにやわらかく少し明るく、ドライブしている。
ＮＨＫ「美の壷」で流れる「枯葉」は、世にも有名なこの演奏である。

どの曲も、マイルスとアダレイの二人は、自分のスタイルを崩すことなく、
対照的な演奏を繰り広げてくれる。
相乗効果で、どちらも素晴らしい大人びた演奏を繰り広げてくれる。
秋の夜長、端正な1958年の録音に耳を傾けていただきたい。

アダレイのアルトサックスは、海を昇る朝日の如く、
マイルスのトランペットは、水平線に沈む夕陽の如く。

パーソネル
マイルス・デイヴィス(tp)、キャノンボール・アダレイ(as)、
ハンク・ジョーンズ(p)、サム・ジョーンズ(b)、アート・ブレイキー(ds)
（1958年3月9日録音）

曲目
1.枯葉
2.ラヴ・フォー・セール
3.サムシン・エルス
4.ワン・フォー・ダディ・オー
5.ダンシング・イン・ザ・ダーク